RN6-025|公共・倫理 対策問題
ロックの認識論についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
人の心は生まれたときは白紙(タブラ・ラサ)であり、すべての観念は経験に由来するとして生得観念を否定した
この問題のポイント
イギリス経験論を体系化したロックの認識論を問う問題。タブラ・ラサ=生得観念の否定、という対応が核心である。
解説
イギリスの哲学者ロックは、『人間知性論(人間悟性論)』で人間の認識の起源を考察した。
デカルトら合理論の哲学者は、神の観念や数学的真理など、人間が生まれながらに持つ生得観念を認めていた。これに対しロックは、心は生まれたときには何も書かれていない白紙(タブラ・ラサ)であり、いかなる観念も生まれつきではないと主張した。
すべての観念は経験に由来する。すなわち、外界の事物を感じ取る感覚と、心の内の働きをかえりみる内省(反省)という二つの経験の通路を通じて、観念は後天的に獲得されるのである。
この立場はベーコンに始まるイギリス経験論を認識論として体系化したものであり、バークリーやヒュームに受け継がれていった。
ひっかけポイント
生得観念を認めるのは合理論の立場であり、ロックはそれを否定した側である。白紙だから知識が得られない、という極端な言い換えも誤り。
選択肢の確認
①「すべての観念は経験によらず、理性の演繹だけによって獲得されるとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 理性の演繹のみによる観念の獲得は合理論の考え方である。ロックは観念の起源をあくまで経験に求めた。
②「心は白紙のままとどまるので、人間はいかなる知識も獲得できないとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 白紙とは観念が後天的に書き込まれることの比喩であり、知識が得られないという意味ではない。経験を通じて知識は形成される。
③「人の心は生まれたときは白紙(タブラ・ラサ)であり、すべての観念は経験に由来するとして生得観念を否定した」
✅ 正しい。
正解。ロックは心を生まれつき白紙(タブラ・ラサ)とみなして生得観念を否定し、すべての観念は感覚と内省という経験に由来するとした。
④「人は神の観念など一定の観念を生まれながらに持っているとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 神の観念などの生得観念を認めるのはデカルトら合理論の立場であり、ロックはまさにそれを批判した。
覚えるポイント
- ロック=タブラ・ラサ(心は白紙)・生得観念の否定
- 観念はすべて感覚と内省という経験に由来
- イギリス経験論を認識論として体系化
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。