RN6-041公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(4) ドイツ観念論と功利主義

カントが自らの認識論の立場を「コペルニクス的転回」と呼んだことの説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

認識が対象に従うのではなく、対象が主観の認識の枠組みに従って構成されるという発想の転換を行ったから

この問題のポイント

カント認識論の根本転換を問う問題。「対象が認識に従う」という向きを正しくとらえているかが決定的である。

解説

従来の認識論は、心の外にある対象をそのまま写し取ることが認識だと考えていた。つまり「認識が対象に従う」と考えられていた。
これに対しカントは『純粋理性批判』で発想を逆転させた。人間は、感性の形式(空間・時間)と悟性の概念(カテゴリー)という主観にそなわる枠組みを通してしか対象をとらえられない。つまり対象は、主観の枠組みによって秩序づけられて初めて認識の対象として成立する。「対象が認識に従う」のである。
カントはこの転換を、天動説から地動説へ視点を逆転させたコペルニクスにちなんで「コペルニクス的転回」と呼んだ。認識の成立に主観が能動的に関与することを明らかにしたこの転換は、近代認識論の画期をなす。
この立場は、認識の普遍性を、すべての人間に共通する主観の形式によって基礎づけようとするものであった。

ひっかけポイント
転換の向きの入れ替えが最頻出。カントの立場は「対象が認識に従う」であり、従来の立場が「認識が対象に従う」である。

選択肢の確認

①「認識が対象に従うのではなく、対象が主観の認識の枠組みに従って構成されるという発想の転換を行ったから」
正しい。
正解。カントは、対象が主観の認識の枠組みに従って構成されるという発想の転換を行い、これをコペルニクス的転回と呼んだ。

②「対象が認識に従うという従来の考えを退け、認識が対象に従うことを初めて明らかにしたから」
誤り。
誤答理由: 転換の向きが逆である。認識が対象に従うというのが従来の立場であり、カントは対象が認識に従うとした。

③「天文学の研究によって、地動説を観測的に証明することに成功したから」
誤り。
誤答理由: コペルニクス的転回は認識論上の比喩であり、カント自身が天文学で地動説を証明したという意味ではない。

④「人間の認識はすべて神の啓示によって与えられることを論証したから」
誤り。
誤答理由: カントは認識を神の啓示ではなく、感性と悟性という人間の主観の働きから説明した。

覚えるポイント

  • コペルニクス的転回=対象が認識に従うという発想の転換
  • 主観の形式(空間・時間・カテゴリー)が対象を構成する
  • カント『純粋理性批判』の認識論の核心

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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