RN6-027|公共・倫理 対策問題
大陸合理論とイギリス経験論の比較として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
合理論は生得的な理性による演繹を重んじ、経験論は観察・実験に基づく帰納を知識の基礎とみなす傾向がある
この問題のポイント
近世哲学の二大潮流の対比を問う問題。知識の源泉(理性か経験か)と方法(演繹か帰納か)、地域(大陸かイギリスか)の対応を整理する。
解説
大陸合理論は、デカルト・スピノザ・ライプニッツに代表される、フランスやオランダ、ドイツなど大陸で展開した潮流である。確実な知識の源泉を人間に生まれつき備わる理性に求め、生得観念を認め、確実な原理から個別の真理を導く演繹法を方法とする。
一方イギリス経験論は、ベーコンに始まりロック・バークリー・ヒュームへと続く潮流である。知識の源泉を感覚などの経験に求めて生得観念を否定し、個々の事実から法則を導く帰納法を方法とする。
両者はそれぞれ、経験を軽視すれば独断に、経験だけに頼れば懐疑に陥る危うさを抱えていた。この対立を「内容は経験から、形式は主観から」という形で批判的に総合したのがカントである。
二つの潮流の対立とカントによる総合という流れは、西洋近代哲学の展開の基本的な見取り図として頻出である。
ひっかけポイント
合理論=大陸・理性・演繹、経験論=イギリス・経験・帰納という三点セットの対応の入れ替えが定番。総合したのはカントであり、それ以前に解消してはいない。
選択肢の確認
①「合理論は生得的な理性による演繹を重んじ、経験論は観察・実験に基づく帰納を知識の基礎とみなす傾向がある」
✅ 正しい。
正解。合理論は生得的な理性と演繹法を、経験論は観察・実験と帰納法を知識の基礎とする。前者は大陸で、後者はイギリスで展開した。
②「合理論は感覚的経験を知識の唯一の源泉とみなし、経験論は生得観念を認める傾向がある」
❌ 誤り。
誤答理由: 知識の源泉のとらえ方が逆である。感覚的経験を源泉とするのが経験論、生得観念を認めるのが合理論である。
③「合理論は主にイギリスで、経験論は主に大陸で発達した」
❌ 誤り。
誤答理由: 地域の対応が逆である。合理論はフランスなど大陸で、経験論はイギリスで発達した。
④「合理論と経験論の対立は、カント以前にすでに完全に解消されていた」
❌ 誤り。
誤答理由: 両者の対立を批判的に総合したのは18世紀末のカントであり、それ以前に解消されていたという記述は誤りである。
覚えるポイント
- 合理論=大陸・生得観念・演繹法(デカルトら)
- 経験論=イギリス・生得観念の否定・帰納法(ベーコンら)
- 両者の対立はカントの批判哲学が総合
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。