KZ-R6HB-02公共・倫理 対策問題

共通テスト図版チャレンジ

資料の実験のように、人間は限られた情報の中で意思決定を行わなければならない。意思決定と合理性に関する知識として最も適切なものはどれか。

KZ-R6HB-02の問題図版
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正解: 2

正解

人間の認知能力や情報には限りがあり、完全に合理的な選択はできないという考え方は限定合理性と呼ばれ、サイモンによって提唱された

この問題のポイント

限定合理性の定義と提唱者サイモンを問う。実験の状況(情報が伏せられた中での決定)と概念を結び付けて理解したい。

解説

人間は意思決定の際、すべての選択肢と情報を検討して最適解を選ぶわけではない。認知能力・時間・情報に限りがあるため、ある程度満足できる水準で選択を打ち切る。こうした合理性の限界を限定合理性と呼び、経済学者・心理学者のサイモンが提唱した。
資料の実験でも、参加者は事故のリスクを測る情報を最初からすべて与えられておらず、自ら必要な情報を考えて要求しなければ正しい選択ができない状況に置かれていた。これはまさに限定合理性の下での意思決定である。
近年の行動経済学は、人間の判断が直感や感情による認知の偏り(バイアス)の影響を受けることを実験によって明らかにし、完全に合理的な経済人という従来の想定を修正してきた。
限られた合理性をどう補うかが、意思決定を考えるうえでの出発点となる。

ひっかけポイント
限定合理性を「完全な合理性」と定義し直すすり替えと、提唱者サイモンを他の思想家(フロイトなど)と入れ替えるのが定番の誤り。

選択肢の確認

①「限定合理性を提唱したのは、無意識の発見で知られる精神分析学のフロイトである」
誤り。
限定合理性の提唱者はサイモンである。フロイトは無意識を発見した精神分析学の創始者であり、別の文脈の人物である。

②「人間の認知能力や情報には限りがあり、完全に合理的な選択はできないという考え方は限定合理性と呼ばれ、サイモンによって提唱された」
正しい。
正解。認知能力や情報の限界の下で人間は満足できる水準の選択を行うという限定合理性の考え方は、サイモンが提唱した。

③「限定合理性とは、人間が常に完全な情報を集めたうえで最適な選択を行えることをいう」
誤り。
限定合理性は完全な情報と最適な選択が不可能であることを出発点とする概念であり、常に最適な選択を行えるという定義は正反対である。

④「行動経済学は、人間が判断の際に示す認知の偏りを無視し、人間は常に合理的に行動すると想定する学問である」
誤り。
行動経済学は認知の偏り(バイアス)を重視して合理的経済人の想定を修正する学問であり、偏りを無視するという記述は逆である。

覚えるポイント

  • 限定合理性=認知・情報の限界の下での意思決定
  • 提唱者はサイモン
  • 行動経済学は認知の偏りを実験で解明

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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