RN9-033公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(2) 科学革命と合理論・経験論

学問の方法についてのベーコンとデカルトの立場の比較として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

ベーコンは観察や実験から一般法則を導く帰納法を、デカルトは確実な原理から理性の推理で真理を導く演繹法を説いた

この問題のポイント

経験論と合理論の方法の対比。帰納法と演繹法という二つの方法の内容と提唱者の対応が問われる。

解説

近代の学問方法の基礎を築いた二人だが、出発点が対照的である。
イギリスのベーコンは、イドラ(偏見)を排したうえで、観察・実験によって集めた個々の事実から共通する一般法則を導く帰納法を提唱した。知識の源泉を経験に求めるこの立場はイギリス経験論の出発点となり、ロックやヒュームに受け継がれた。
一方フランスのデカルトは、感覚的経験は誤りうるとして、方法的懐疑によって見いだした確実な原理「われ思う、ゆえにわれあり」から、理性の推理によって個々の真理を導く演繹法を説いた。理性を知識の源泉とするこの立場は大陸合理論と呼ばれ、スピノザやライプニッツに受け継がれた。
両者の流れは、のちにカントによって批判的に総合されることになる。

ひっかけポイント
帰納法と演繹法の対応の入れ替えが定番。経験から法則へ(ベーコン)、原理から個々の真理へ(デカルト)と方向で覚える。

選択肢の確認

①「ベーコンは観察や実験から一般法則を導く帰納法を、デカルトは確実な原理から理性の推理で真理を導く演繹法を説いた」
正しい。
正解。ベーコンは観察・実験から一般法則へ向かう帰納法を、デカルトは確実な第一原理から理性の推理で真理を導く演繹法を説き、経験論と合理論の出発点となった。

②「ベーコンは確実な原理から出発する演繹法を、デカルトは経験の積み重ねから法則を導く帰納法を説いた」
誤り。
誤答理由: 帰納法と演繹法の担い手が逆である。経験から出発するのがベーコン、原理から出発するのがデカルトである。

③「両者はともに、感覚的経験だけが知識の源泉であり、理性による推理は不要だと考えた」
誤り。
誤答理由: 感覚的経験のみを源泉とするのは経験論の立場であり、理性の推理を学問の中心としたデカルトを含める説明は誤りである。

④「両者はともに、学問の方法を論じることは無意味であり、伝統的な権威に従うべきだと考えた」
誤り。
誤答理由: 両者はともに、スコラ的な権威や伝統への盲従を退けて新しい学問の方法を打ち立てようとした人物であり、権威に従えという説明は正反対である。

覚えるポイント

  • ベーコンは帰納法でイギリス経験論の祖
  • デカルトは演繹法で大陸合理論の祖
  • 両者の流れをカントが批判的に総合した

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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