RN6-016公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(2) 科学革命と合理論・経験論

「知は力なり」という言葉に示されるベーコンの思想の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

自然を観察して得た知識は自然を支配し人類の生活を改善する力になるとして、実験と観察に基づく学問を提唱した

この問題のポイント

イギリス経験論の祖ベーコンの学問観を問う問題。「知は力なり」=自然の知識による自然の支配と生活の改善、という趣旨をおさえる。

解説

イギリスのフランシス・ベーコンは、主著『ノヴム・オルガヌム(新機関)』で、従来のスコラ的な学問が言葉の空論に終始し、人類の生活に役立ってこなかったと批判した。
ベーコンによれば、「知は力なり」、すなわち自然についての正しい知識こそが自然を支配する力となる。ただし「自然は服従することによってでなければ征服されない」(要旨)ともいうように、自然を支配するにはまず自然そのものを観察・実験によってあるがままに知らなければならない。
こうしてベーコンは、個々の経験的事実から一般法則を導く帰納法を新しい学問の方法として提唱し、イギリス経験論の祖となった。知識を人類の生活改善に役立てようとする実用的な学問観は、近代科学の精神を先取りするものであった。

ひっかけポイント
生得的な理性を知識の源泉とするのは大陸合理論(デカルト)の立場である。ベーコンは経験(観察・実験)こそ知識の源泉とした。

選択肢の確認

①「知識は権力者が民衆を支配するための道具にすぎないと批判した」
誤り。
誤答理由: ベーコンのいう「力」は人類の生活改善のための自然支配の力であり、権力者の民衆支配の道具という意味ではない。

②「学問は実生活の役に立ててはならず、純粋な観想のために追求すべきだとした」
誤り。
誤答理由: ベーコンは学問を実生活に役立てることをこそ重視した。観想のための学問という考えは彼が批判した旧来の学問観に近い。

③「自然を観察して得た知識は自然を支配し人類の生活を改善する力になるとして、実験と観察に基づく学問を提唱した」
正しい。
正解。ベーコンは自然の観察から得た知識こそ自然を支配し生活を改善する力になるとして「知は力なり」と唱え、実験と観察の学問を提唱した。

④「人間に生まれつき備わる理性の光だけが、確実な知識の源泉であるとした」
誤り。
誤答理由: 生得的な理性を知識の唯一の源泉とするのは大陸合理論(デカルトら)の立場であり、経験を重んじるベーコンとは対立する。

覚えるポイント

  • ベーコン=「知は力なり」・『ノヴム・オルガヌム』
  • 観察・実験に基づく知識で自然を支配し生活を改善
  • イギリス経験論の祖・帰納法の提唱者

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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