RN6-068公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(5) 社会主義と実証主義・進化論

マルクスの唯物史観(史的唯物論)の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

物質的な生産関係が社会の土台(下部構造)をなし、政治・法律・思想などの上部構造を規定するとした

この問題のポイント

マルクスの歴史観の骨格である下部構造と上部構造の関係を問う問題。「物質的生産が意識を規定する」という向きが核心である。

解説

マルクスは、ヘーゲルの弁証法を受け継ぎつつ、歴史の原動力を精神ではなく物質的な生産活動に求めた。これが唯物史観(史的唯物論)である。
人間は生活のために生産を行い、そこで生産力に応じた
生産関係
(生産手段の所有をめぐる人と人との関係)を結ぶ。この経済的な仕組みが社会の土台(下部構造)であり、その上に政治・法律の制度や、宗教・哲学などのイデオロギーからなる上部構造が築かれ、下部構造によって規定される。「人間の意識が存在を規定するのではなく、社会的存在が意識を規定する」(要旨)のである。
やがて発展する生産力と古い生産関係が矛盾すると、社会革命の時代が始まり、社会は新しい段階へ移行する。歴史はこのようにして、原始共産制から古代奴隷制・封建制・資本主義へと発展してきたととらえられた。

ひっかけポイント
思想が経済を規定するという逆向きの記述や、絶対精神の自己展開というヘーゲルの歴史観との入れ替えが定番のひっかけである。

選択肢の確認

①「宗教や思想こそが社会の土台であり、経済のあり方を最終的に決定するとした」
誤り。
誤答理由: 宗教や思想が経済を最終的に決定するという説明は、社会的存在が意識を規定するという唯物史観の命題と向きが逆である。

②「歴史は絶対精神が自由を実現していく精神の自己展開の過程であるとした」
誤り。
誤答理由: 歴史を絶対精神の自己展開とみるのはヘーゲルの観念論的歴史観であり、マルクスはそれを唯物論的に転倒させた。

③「歴史は少数の英雄の意志だけによって動かされるとした」
誤り。
誤答理由: 唯物史観は歴史の原動力を英雄の意志ではなく、生産力と生産関係の矛盾という社会の物質的条件に求める。

④「物質的な生産関係が社会の土台(下部構造)をなし、政治・法律・思想などの上部構造を規定するとした」
正しい。
正解。唯物史観は、生産関係という経済的な下部構造が、政治・法律・思想などの上部構造を規定するとするマルクスの歴史観である。

覚えるポイント

  • 下部構造=生産関係、上部構造=政治・法・思想
  • 社会的存在が意識を規定する
  • 生産力と生産関係の矛盾が社会革命を生む

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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