RN8-049|公共・倫理 対策問題
ユングの思想の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
個人的無意識のさらに深層に、人類に共通する集合的無意識と、その型である元型を想定した
この問題のポイント
ユングの分析心理学の中心概念を問う。個人的無意識のさらに深層に集合的無意識を想定した点が、フロイトとの違いとして問われる。
解説
ユングはスイスの精神科医・心理学者で、はじめフロイトの有力な協力者だったが、無意識の捉え方をめぐって決別し、独自の分析心理学を築いた。
フロイトが無意識を、個人が抑圧した欲望、とりわけ性的欲動(リビドー)の領域と捉えたのに対し、ユングは、個人の経験に由来する個人的無意識のさらに深層に、人類に共通する無意識の層があると考えた。これが集合的無意識である。
その証拠とされたのが、世界各地の神話・昔話・宗教的象徴、そして患者の夢に、文化の接触がないのによく似たイメージが繰り返し現れるという事実である。ユングはこれらの共通イメージを生み出す型を元型(アーキタイプ)と呼んだ。すべてを包み育むグレートマザー(太母)、男性の心の中の女性像アニマ、自覚したくない自分の側面である影などが代表である。
また、関心が外へ向かう外向型と内へ向かう内向型という性格類型論でも知られる。
ひっかけポイント
無意識=抑圧された性的欲動に限るのはフロイトの立場で、ユングはまさにその点で決別した。集合的無意識と元型、と聞いたら必ずユングを選ぶ。
選択肢の確認
①「他者の顔が自我に無限の責任を呼びかけると説いた」
❌ 誤り。
他者の顔と無限の責任はレヴィナスの倫理思想であり、ユングの心理学とは無関係である。
②「心の働きを、刺激と反応の結合の学習として説明した」
❌ 誤り。
刺激と反応の結合による説明は行動主義心理学であり、無意識の深層を探るユングの分析心理学とは異なる。
③「個人的無意識のさらに深層に、人類に共通する集合的無意識と、その型である元型を想定した」
✅ 正しい。
正解。ユングは、個人的無意識のさらに深層に人類共通の集合的無意識を想定し、共通イメージを生む型を元型と呼んだ。
④「無意識の内容はすべて、個人が抑圧した性的欲動に由来すると生涯主張し続けた」
❌ 誤り。
無意識をすべて個人の抑圧された性的欲動に帰するのはフロイトの立場であり、ユングはこの点で決別した。
覚えるポイント
- ユング=集合的無意識と元型(アーキタイプ)
- 神話や夢の共通イメージがその現れ
- フロイトと決別、外向型・内向型の類型論も提唱
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。