TK6-065|地理総合・地理探究 対策問題
コンパクトシティについての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
都市機能を中心部に集約し公共交通で結ぶことで、自動車への依存や市街地の拡散を抑えるまちづくりで、LRTを整備した富山市の取り組みが知られる
この問題のポイント
人口減少時代の都市政策としてのコンパクトシティの考え方と、富山市という代表事例を結び付けて理解しているかを問う。
解説
コンパクトシティとは、住宅・商業・医療・行政などの都市機能を中心部や公共交通の沿線に集約し、歩いて暮らせる範囲にまとめようとする都市づくりの考え方である。
背景には、モータリゼーションとスプロールで拡散した市街地の問題がある。人口が減少する中で広がった市街地を維持すると、道路・水道などのインフラ維持費や除雪・ごみ収集の行政コストが住民一人当たりで増大する。また自動車を運転できない高齢者が買い物や通院に困る事態も生じる。
代表例が富山市である。旧鉄道路線を活用してLRT(次世代型路面電車)を整備し、公共交通の沿線に居住や施設立地を誘導する「団子と串」型の都市構造を掲げた。ヨーロッパでも、路面電車と歩行者空間を軸としたフランスのストラスブールなどが知られる。
集約への誘導と郊外居住者の利便性との調整が、実現に向けた課題である。
ひっかけポイント
コンパクトシティは「集約」の思想で、市街地の拡大や自動車利用の最大化は正反対。富山市とLRTの組合せは頻出である。
選択肢の確認
①「市街地を郊外へできるだけ拡大させることを目指すまちづくりである」
❌ 誤り。
コンパクトシティは市街地の拡散を抑える集約の思想であり、郊外への拡大を目指す方向とは正反対である。
②「都市の全住民を農村部へ移住させる政策のことである」
❌ 誤り。
全住民の農村移住といった政策ではなく、都市の中で機能と居住を集約する都市計画の考え方である。
③「高速道路網の整備によって自動車利用を最大化する構想である」
❌ 誤り。
自動車利用の最大化ではなく、公共交通と徒歩を軸に自動車依存を減らすことを目指す。
④「都市機能を中心部に集約し公共交通で結ぶことで、自動車への依存や市街地の拡散を抑えるまちづくりで、LRTを整備した富山市の取り組みが知られる」
✅ 正しい。
正解。コンパクトシティは都市機能を中心部と公共交通沿線に集約する考え方で、LRTを軸とした富山市が代表例である。
覚えるポイント
- 都市機能を中心部と公共交通沿線に集約する考え方
- 背景は人口減少とスプロール市街地の維持コスト
- 富山市のLRT活用が代表的事例
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。