TK8-007地理総合・地理探究 対策問題

地理探究B 現代世界の地誌的考察(2) 現代世界の諸地域

シェンゲン協定についての説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 2

正解

加盟国間の国境検査を廃止し、人の自由な移動を可能にする協定である

この問題のポイント

シェンゲン協定の内容を問う。国境検査の廃止=人の移動の自由化という機能と、通貨・軍事の協定との区別が判断軸。

解説

シェンゲン協定は、締結国の間で国境検査(出入国審査)を廃止し、人の自由な移動を実現する協定である。1985年にルクセンブルクのシェンゲンで調印された。
協定域内では、国境をパスポートの提示なしに通過でき、通勤・買い物・観光で日常的に国境を越える生活が成立している。ドイツとフランスの国境の都市では、隣国へ通勤する労働者(越境通勤)も多い。
注意すべきは、シェンゲン圏とEUの範囲が一致しないことである。EU非加盟のノルウェー・スイス・アイスランドなどが参加する一方、EU加盟国でもアイルランドは参加していない。
EUの単一市場は「人・モノ・資本・サービスの移動の自由」を4つの柱とし、シェンゲン協定はこのうち「人」の移動を支える仕組みである。2015年のシリア難民危機の際には、難民の大量流入を受けて一部の国が一時的に国境管理を復活させ、協定の理念が揺らぐ場面もあった。

ひっかけポイント
通貨はユーロ、防衛はNATOの領分で、シェンゲンは「人の移動」。シェンゲン圏とEUの範囲のずれ(スイス参加・アイルランド不参加)も頻出。

選択肢の確認

①「軍事的な相互防衛義務について定めた協定である」
誤り。
誤答理由: 軍事的な相互防衛義務を定めるのはNATOで、シェンゲン協定は国境管理に関する協定である。

②「加盟国間の国境検査を廃止し、人の自由な移動を可能にする協定である」
正しい。
正解。シェンゲン協定は締結国間の国境検査を廃止して人の自由な移動を実現する協定である。

③「加盟国間の関税を引き上げて域内産業を保護する協定である」
誤り。
誤答理由: 関税の引き上げではない。EUは関税同盟で域内関税を撤廃しており、シェンゲンは人の移動に関する協定である。

④「共通通貨の発行について定めた協定である」
誤り。
誤答理由: 共通通貨について定めたのはマーストリヒト条約に基づくユーロの制度で、シェンゲン協定とは別である。

覚えるポイント

  • シェンゲン協定=国境検査の廃止、人の自由移動
  • スイス・ノルウェーも参加、EUと範囲が一致しない
  • 難民危機の際に一時的な国境管理復活も

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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