KO5-001|公共・政治経済 対策問題
古代ギリシアの哲学者ソクラテスの思想の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
自らの無知を自覚する無知の知を出発点に、問答を通じて相手自身に真の知を探究させた
この問題のポイント
ソクラテスの思想の核心を問う。無知の知と問答法という基本概念と、弟子プラトンや同時代のソフィストとの区別が判断の軸になる。
解説
ソクラテスは紀元前5世紀アテネの哲学者である。デルフォイの神託をきっかけに知者と評判の人々と対話を重ね、彼らが善や正義について本当は知らないのに知っていると思い込んでいることに気づいた。自分は知らないことを自覚しているだけ優れている、これが無知の知である。
彼は一方的に教えるのではなく、相手への問いかけを重ねて矛盾に気づかせ、相手自身に真の知を生み出させる問答法(助産術)を用いた。
ソクラテスにとって重要なのは、ただ生きることではなく善く生きることであり、魂(プシュケー)をできるだけ善いものにする魂への配慮を説いた。また、徳とは何かを真に知れば人は徳を行えるとする知徳合一の立場をとった。
告発され死刑判決を受けたが、不正に不正で報いるべきではないとして脱獄を拒み、刑に服した。
ひっかけポイント
万物の根源の探究はタレスら自然哲学者、「人間は万物の尺度」は相対主義のプロタゴラス、イデア論は弟子のプラトン。師弟・同時代人との思想の混同が定番の型である。
選択肢の確認
①「万物の根源は水であると主張し、自然の成り立ちを探究した」
❌ 誤り。
誤答理由: 万物の根源を水としたのはタレスで、自然の成り立ちを探究した自然哲学者である。ソクラテスの関心は自然ではなく人間の生き方にあった。
②「人間は万物の尺度であると説き、万人に共通する真理はないとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 人間は万物の尺度であるはソフィストのプロタゴラスの言葉で、相対主義の立場。ソクラテスは万人に共通する普遍的な真理の探究を目指した。
③「感覚を超えた永遠不変のイデアこそが真の実在であると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 永遠不変のイデアを真の実在としたのは弟子のプラトンである。師のソクラテス自身の思想と混同させる定番のひっかけ。
④「自らの無知を自覚する無知の知を出発点に、問答を通じて相手自身に真の知を探究させた」
✅ 正しい。
正解。ソクラテスは自らの無知の自覚(無知の知)を出発点とし、問答法(助産術)によって相手自身に矛盾を気づかせ、真の知の探究へ導いた。
覚えるポイント
- 無知の知が探究の出発点、問答法(助産術)で知を生み出させる
- ただ生きるのではなく善く生きる、魂への配慮
- 知徳合一の立場、イデア論はプラトンなので混同しない
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。