KO5-022|公共・政治経済 対策問題
消費者契約法に関する記述として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
事業者の不実告知や断定的判断の提供によって誤認して結んだ契約は、取り消すことができる
この問題のポイント
消費者契約法の取消権と不当条項の無効を問う。事業者と消費者の情報力・交渉力の格差を是正するという法の趣旨から考える。
解説
消費者契約法(2000年制定)は、事業者と消費者の間にある情報の質・量や交渉力の格差を踏まえ、消費者を保護するための法律である。事業者と消費者の間のあらゆる契約(消費者契約)に幅広く適用される。
事実と異なることを告げる不実告知、必ず値上がりするなどと告げる断定的判断の提供、不利な事実を故意に告げない不利益事実の不告知などによって消費者が誤認して契約した場合、消費者はその契約を取り消すことができる。帰りたいと言っても帰してもらえないなど、困惑して結んだ契約も同様である。
取消しは消費者の一方的な意思表示で行うことができ、事業者の同意は不要である。
また、事業者の損害賠償責任を全部免除する条項や、消費者の利益を一方的に害する条項は、合意があっても無効とされる。
ひっかけポイント
「合意した以上、不当条項でも有効」は消費者契約法の不当条項無効の規定に反する。取消しに事業者の同意を要するという選択肢も、取消権の意味を骨抜きにする誤りの型。
選択肢の確認
①「事業者の不実告知や断定的判断の提供によって誤認して結んだ契約は、取り消すことができる」
✅ 正しい。
正解。消費者契約法により、不実告知や断定的判断の提供などで誤認して結んだ契約は取り消すことができる。事業者と消費者の格差を是正する制度である。
②「事業者と消費者の間の契約は、この法律の対象に含まれない」
❌ 誤り。
誤答理由: 消費者契約法は事業者と消費者の間のあらゆる契約(消費者契約)に幅広く適用される。対象外とする説明は適用範囲が正反対。
③「消費者に一方的に不利な契約条項でも、いったん合意すれば常に有効である」
❌ 誤り。
誤答理由: 消費者の利益を一方的に害する条項や事業者の責任を全部免除する条項は、合意があっても無効とされる。合意すれば常に有効という説明は不当条項無効の規定に反する。
④「契約の取消しには、事業者の同意を得ることが必要である」
❌ 誤り。
誤答理由: 取消しは消費者の一方的な意思表示によって行うことができ、事業者の同意は不要である。同意を要件とすれば取消権の意味がなくなる。
覚えるポイント
- 不実告知・断定的判断の提供・困惑などによる契約は取消し可能
- 消費者の利益を一方的に害する条項は無効
- 背景は事業者と消費者の情報力・交渉力の格差
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。