KO-A2-02|公共・倫理 対策問題
孔子の思想の説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
人を愛する心である仁と、それが態度や行動に表れた礼を重んじ、道徳によって民を治める徳治主義を説いた
この問題のポイント
儒家の祖・孔子の思想を問う問題。「仁と礼」「徳治主義」というキーワードを、老子・韓非子・ブッダら他の思想家と区別できるかが鍵。
解説
春秋時代の中国に生きた孔子は、乱れた社会の秩序を回復する道を、法や刑罰ではなく道徳に求めた。その教えは弟子たちがまとめた『論語』に残されている。
思想の中心は仁である。仁とは人を愛する心であり、親兄弟への自然な情愛(孝悌)を出発点に、他者への思いやり(恕)や真心(忠)として広がっていく。
そして仁が態度や行動として外に表れたものが礼である。孔子は「己に克ちて礼に復るを仁と為す」と述べ、仁と礼は表裏一体だとした。
政治については、為政者自身が徳を身につけ、その感化によって民を治める徳治主義を説いた。刑罰でおどす政治では民は罰を逃れようとするだけだが、徳と礼で導けば民は自ら正しくなる、と考えたのである。
この教えは孟子(性善説・王道政治)や荀子(性悪説・礼治主義)に受け継がれ、儒教として東アジア全体に影響を与えた。
ひっかけポイント
無為自然は道家の老子、法と刑罰による統治(法治主義)は法家の韓非子ら、慈悲と解脱は仏教のブッダ。諸子百家の学派とキーワードの対応入れ替えが定番。
選択肢の確認
①「人為を退けて無為自然に生きることを理想とした」
❌ 誤り。
誤答理由: 無為自然を理想としたのは道家の老子である。孔子は人為的な道徳と礼の実践をむしろ重視した。
②「人間の本性を悪とみて、法と刑罰による統治を最も重視した」
❌ 誤り。
誤答理由: 性悪説は荀子、法と刑罰による統治(法治主義)は法家の韓非子らの立場であり、徳治主義の孔子とは対照的である。
③「生きとし生けるものへの慈悲を説き、輪廻からの解脱を目指した」
❌ 誤り。
誤答理由: 慈悲と解脱を説いたのは仏教の開祖ブッダである。孔子の教えは現世の人間関係と道徳を中心とする。
④「人を愛する心である仁と、それが態度や行動に表れた礼を重んじ、道徳によって民を治める徳治主義を説いた」
✅ 正しい。
正解。孔子は人を愛する心である仁と、その表れである礼を重んじ、為政者の徳による感化で民を治める徳治主義を説いた。
覚えるポイント
- 孔子の中心思想は仁(人を愛する心)と礼
- 政治は道徳による感化を重んじる徳治主義
- 教えは『論語』に残り、孟子・荀子が継承
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。