RN2-A14公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(2) ギリシアの思想

ストア派の思想についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

ゼノンを祖とするストア派は、宇宙を貫く理法(ロゴス)に従う『自然に従って生きよ』を信条とし、情念に動かされない不動心(アパテイア)を理想とした

この問題のポイント

ストア派の禁欲主義を問う問題。「自然=ロゴス(理法)」という独自の自然観と、「アパテイア=情念に動かされない状態」の定義で解ける。

解説

ゼノンを祖とするストア派は、ヘレニズム時代にエピクロス派と並び立った学派で、禁欲主義の立場をとる。
ストア派のいう自然とは、野放しの欲望のことではない。宇宙全体は理法(ロゴス)によって貫かれており、人間の理性はその分身である。したがって「自然に従って生きよ」とは、欲望や情念(パトス)を理性によって制し、宇宙の理法に従って生きよという意味になる。
情念に動かされない魂の状態がアパテイア(不動心)である。パトス(情念)が「ない(ア)」状態を指す言葉であり、情念が燃え上がる状態とは正反対である。富も名誉も健康さえも、徳の前では善悪と無関係なもの(アディアフォラ)とされた。
また、すべての人間が同じロゴスを分けもつ以上、ポリスや民族の違いは本質的ではなく、人類はみな
世界市民(コスモポリテース)として平等である。このコスモポリタニズム
は、ローマの万民法や自然法思想、近代の人権思想へと流れ込む重要な水脈となった。

ひっかけポイント
「自然に従う=欲望のままに」という読み替えが最大のひっかけで、ストア派の自然はロゴス(理法)を意味する。アパテイアの定義の逆転、コスモポリタニズムと逆の民族差別的説明にも注意。

選択肢の確認

①「ストア派のいう自然に従う生き方とは、欲望や情念の命じるままに生きることである」
誤り。
誤答理由: ストア派のいう自然はロゴス(理法)を意味し、欲望や情念のままに生きることはむしろ理性によって制すべきものとされた。

②「ストア派は、人間の価値は生まれたポリスや民族によって根本的に異なるとした」
誤り。
誤答理由: ストア派は万人が同じロゴスを分けもつ世界市民として平等だとするコスモポリタニズムを説いた。民族による区別は正反対である。

③「アパテイアとは、あらゆる情念が激しく燃え上がっている状態を指す」
誤り。
誤答理由: アパテイアは情念(パトス)に動かされない不動心であり、情念が燃え上がる状態とする説明は定義の逆転である。

④「ゼノンを祖とするストア派は、宇宙を貫く理法(ロゴス)に従う『自然に従って生きよ』を信条とし、情念に動かされない不動心(アパテイア)を理想とした」
正しい。
正解。ストア派は宇宙を貫く理法(ロゴス)に従う「自然に従って生きよ」を信条とし、情念に動かされないアパテイアを理想とした。

覚えるポイント

  • ゼノン=ストア派の祖、禁欲主義
  • 自然に従って生きよ=理法(ロゴス)に従う生
  • アパテイア=情念に動かされない不動心、世界市民主義

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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