RN7-068公共・倫理 対策問題

倫理C 日本の思想(4) 近現代日本の思想

和辻哲郎の『風土』の説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 3

正解

風土をモンスーン・沙漠・牧場の三類型に分け、風土が人間の自己了解のあり方と文化に深く関わることを論じた

この問題のポイント

『風土』の三類型(モンスーン・沙漠・牧場)と、風土を人間存在の構造契機とみる視点を問う問題。

解説

和辻哲郎の**『風土』(1935年)は、ヨーロッパ留学の途上での見聞をもとに、風土と人間・文化の関わりを考察した著作である。
和辻のいう
風土とは、単なる自然環境ではなく、人間が自己を了解する仕方としてかかわる、気候・地形・景観などの総体である。和辻はこれを三つの類型で論じた。モンスーン型(南・東アジア)では、湿潤な自然の恵みと暴威が人間を受容的・忍従的にする。沙漠型(西アジア)では、乾燥の脅威との対決が戦闘的で強固な人格と一神教的な結束を生む。牧場型(ヨーロッパ)では、従順な自然が合理的・計画的**な精神を育てる。
日本はモンスーン型に属しつつ、台風のような突発性が、しめやかな激情・あきらめと反抗といった二重性格を生むとされた。風土を人間の自己了解の表現とみる点で、単なる環境決定論とは区別される。

ひっかけポイント
三類型の内容の入れ替えが定番。また『風土』は気候決定論ではなく、風土を人間存在の構造契機として捉える立場である点が判別点。

選択肢の確認

①「日本の風土は世界のどの類型にも属さない神聖なものであると論じた」
誤り。
誤答理由: 和辻は日本をモンスーン型に属する(その特殊な変種をなす)ものとして論じており、どの類型にも属さない神聖な風土としたのではない。

②「風土の違いは人間の生活と文化に何の影響も与えないと論じた」
誤り。
誤答理由: 『風土』の主題は風土と人間・文化の深い関わりの解明であり、無関係とする記述は正反対である。

③「風土をモンスーン・沙漠・牧場の三類型に分け、風土が人間の自己了解のあり方と文化に深く関わることを論じた」
正しい。
正解。『風土』はモンスーン・沙漠・牧場の三類型を立て、風土が人間の自己了解と文化に深く関わることを論じた。

④「気候がすべての歴史を機械的に決定するとする自然科学的決定論を主張した」
誤り。
誤答理由: 和辻は風土を人間の自己了解の仕方として捉えたのであり、気候がすべてを機械的に決めるという自然科学的決定論とは異なる。

覚えるポイント

  • 『風土』=モンスーン・沙漠・牧場の三類型
  • 日本はモンスーン型(受容的・忍従的)の変種
  • 風土は人間の自己了解のあり方に関わる

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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