RN7-075|公共・倫理 対策問題
丸山眞男の評論「『である』ことと『する』こと」の趣旨として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
自由や権利は所有している状態に安住すれば失われるのであり、不断に行使し続ける「する」ことによってはじめて守られると論じた
この問題のポイント
「である」価値(状態・身分)と「する」価値(行為・業績)の対比から、権利の不断の行使を説く丸山の主張を読み取る問題。
解説
丸山眞男の評論「『である』ことと『する』こと」は、日本国憲法第12条の、自由と権利は「国民の不断の努力によつて」保持しなければならないという規定の精神を論じたものである。
丸山は、身分や肩書のように「〜である」という状態に基づく価値と、行為や業績のように「〜する」ことに基づく価値とを区別する。近代社会の自由や民主主義は、生まれや地位によってではなく、行為とその成果によって物事を評価する「する」論理の上に成り立つ。
したがって自由や権利も、財産のように「持っている」だけで安泰なものではない。自由は行使することによってのみ自由でありつづけ、主権者であることも、政治に参加し発言し続ける実践の中でしか実質を持たない。権利の上に眠る者は保護に値しない、という法諺を引きながら、丸山は制度を生かす国民の不断の実践を求めたのである。
ひっかけポイント
「憲法に書かれていれば何もしなくても守られる」はまさに丸山が批判した安住の態度。「である」価値の復権を説いたのでもない点に注意。
選択肢の確認
①「自由や権利は所有している状態に安住すれば失われるのであり、不断に行使し続ける「する」ことによってはじめて守られると論じた」
✅ 正しい。
正解。丸山は、自由や権利は所有に安住すれば失われ、不断に行使する「する」ことによってはじめて守られると論じた。
②「身分や地位という「である」ことの価値を復権させ、業績主義を全面的に否定すべきだと論じた」
❌ 誤り。
誤答理由: 丸山は近代社会を支える「する」価値の論理を説いたのであり、身分など「である」価値の復権を唱えたのではない。
③「自由や権利は憲法に書かれてさえいれば、国民が何もしなくても永久に保障されると論じた」
❌ 誤り。
誤答理由: 憲法に書かれていれば何もせずとも守られるという態度こそ、権利の上に眠るものとして丸山が批判した対象である。
④「政治参加は専門の政治家だけが「する」ことであり、一般国民は関与すべきでないと論じた」
❌ 誤り。
誤答理由: 丸山は一般国民の不断の政治参加と発言を求めたのであり、政治を専門家に委ねて国民は関与すべきでないという主張は正反対である。
覚えるポイント
- 「である」=状態の価値、「する」=行為の価値
- 自由・権利は不断の行使によってのみ保たれる
- 憲法12条の不断の努力の精神を論じた
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。