RN7-074|公共・倫理 対策問題
丸山眞男の日本社会・思想への分析の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
日本には思想を蓄積し対決させる座標軸が欠けており、諸集団が閉鎖的に並存するタコツボ型の構造があると分析した
この問題のポイント
丸山眞男の日本思想史分析(座標軸の欠如・タコツボ型・無責任の体系)を問う問題。
解説
丸山眞男(1914〜96年)は、戦後日本を代表する政治学者・思想史家である。
『日本の思想』で丸山は、日本には外来思想を次々と受け入れながら、それらを相互に対決させ蓄積していく思想の座標軸が欠けており、新しい思想が古い思想を克服しないまま雑居してきたと分析した。また日本の学問や組織には、共通の広場を持つ西洋のササラ型に対し、各集団が内に閉じこもって並存するタコツボ型の構造があると指摘した。
さらに、敗戦直後の論文「超国家主義の論理と心理」では、戦前の日本の支配体制を分析し、各人が天皇との距離に応じた権威に寄りかかり、誰も主体的な決断と責任の意識を持たないまま戦争へ突き進んだ構造を無責任の体系と呼んで剔抉した。
主体的な個人の確立と民主主義の定着を生涯の課題とした点に、丸山の思想家としての一貫性がある。
ひっかけポイント
タコツボ型(閉鎖的並存)とササラ型(根元を共有)の対の入れ替え、無責任の体系を「責任の自覚があった」とする逆転が定番の誤り。
選択肢の確認
①「民藝運動を主導し、用の美の思想を確立した」
❌ 誤り。
誤答理由: 民藝運動と用の美は柳宗悦の事績であり、政治学者丸山の仕事ではない。
②「日本には思想を蓄積し対決させる座標軸が欠けており、諸集団が閉鎖的に並存するタコツボ型の構造があると分析した」
✅ 正しい。
正解。丸山は日本に思想の座標軸が欠け諸思想が雑居してきたと分析し、閉鎖的な集団が並存するタコツボ型の構造を指摘した。
③「日本の思想は一貫した原理のもとに体系化されており、西洋より優れていると論じた」
❌ 誤り。
誤答理由: 丸山の分析は、日本思想が一貫した原理の下に体系化されてこなかったという指摘であり、体系性・優越の主張は正反対である。
④「日本の戦争指導層には明確な主体的責任の自覚が貫かれていたと論じた」
❌ 誤り。
誤答理由: 丸山は戦前の支配層に主体的責任の自覚が欠けていたことを無責任の体系と呼んで批判した。責任の自覚の貫徹とする記述は逆である。
覚えるポイント
- 『日本の思想』=座標軸の欠如・思想の雑居
- タコツボ型(日本)とササラ型(西洋)の対比
- 超国家主義の分析=無責任の体系
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。