KO5-018|公共・政治経済 対策問題
プラグマティズムの思想家デューイの説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
知識や観念は問題解決のための道具であるとし、実生活を改善する創造的知性を重視した
この問題のポイント
プラグマティズムを大成したデューイの道具主義の理解を問う。知識を実生活の問題解決と結び付ける発想が、この思想の核心である。
解説
プラグマティズムは、19世紀後半のアメリカで生まれた思想である。観念や知識の意味・真理性を、それが行動においてもたらす実際の効果や有用性によって検証しようとする。パースが方法の原理を示し、ジェームズは有用なものこそ真理であるという真理観を展開した。
これを大成したデューイは、知識や観念を、人間が環境の中で直面する問題を解決するための道具とみなした。これを道具主義という。知性は、固定した真理を眺めるためのものではなく、状況をよりよく作り変えるために働く創造的知性(実験的知性)であるべきだとされる。
デューイはこの立場から教育改革にも取り組み、子どもが自らの経験の中で問題を発見し解決する問題解決学習を提唱した。また、教育を通じて社会を漸進的に改良していく民主主義の在り方を重んじた。
ひっかけポイント
知識それ自体を目的とする観想的な知識観や、生得的な真理を認める合理論的な立場は、道具主義と正反対。教育論でも暗記中心ではなく経験と問題解決の重視がデューイの立場である。
選択肢の確認
①「知識はそれ自体が目的であり、実生活への応用は哲学の堕落であるとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 知識それ自体を目的とし応用を退ける観想的な知識観は、知識の有用性を基準とするプラグマティズムの立場と正反対である。
②「真理は経験に先立って理性のうちに生得的に備わっているとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 経験に先立つ生得的な真理を認めるのは大陸合理論などの立場。プラグマティズムは観念の意味を行動の結果・効果によって検証する。
③「教育においては、子どもの経験や活動よりも知識の暗記を最優先すべきだとした」
❌ 誤り。
誤答理由: デューイは暗記中心の教育を批判し、子どもが経験の中で問題を発見し解決する問題解決学習を提唱した。教育観が逆である。
④「知識や観念は問題解決のための道具であるとし、実生活を改善する創造的知性を重視した」
✅ 正しい。
正解。デューイは知識や観念を問題解決のための道具とみなす道具主義に立ち、状況を改善するために働く創造的知性と、経験に基づく問題解決学習を重視した。
覚えるポイント
- プラグマティズムはパース・ジェームズ・デューイ
- デューイは道具主義、知識は問題解決の道具
- 創造的知性と問題解決学習、民主主義の重視
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。