KO-A3-01公共・政治経済 対策問題

公共A 公共の扉(3) 公共的な空間における基本的原理

社会契約説を唱えた思想家についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

ロックは、政府が国民の信託に反して自然権を侵害した場合、国民には政府に抵抗する権利があるとした

この問題のポイント

ホッブズ・ロック・ルソーの社会契約説の違いを問う問題。自然状態のとらえ方と、契約後の政府と国民の関係(譲渡か信託か)の対比で解ける。

解説

社会契約説は、国家や政府を、生まれながらの権利(自然権)をもつ個人どうしの契約によって説明する考え方である。三人の思想家で内容が異なる。

  • ホッブズ(『リヴァイアサン』)は、自然状態を「万人の万人に対する闘争」と考え、平和のために各人が自然権を主権者へ全面譲渡する契約を説いた。結果的に絶対王政を擁護する理論となった
  • ロック(『統治二論』)は、自然状態をおおむね自由・平等で平和な状態としつつ、権利保障を確実にするため人々は政府に権力を信託すると考えた。政府が信託に反して生命・自由・財産の権利を侵せば、国民は**抵抗権(革命権)**を行使できる。この思想は名誉革命を正当化し、アメリカ独立宣言に影響した
  • ルソー(『社会契約論』)は、公共の利益を目指す一般意志への服従を説き、主権は代表されえないとして直接民主制を理想とした

ひっかけポイント
「全面譲渡・絶対王政擁護」はホッブズ、「信託・抵抗権」はロック、「一般意志・直接民主制」はルソー。人物と学説の入れ替えが最頻出の型である。

選択肢の確認

①「ホッブズは、自然状態を自由で平和な状態と考え、国民の抵抗権を明確に認めた」
誤り。
誤答理由: ホッブズは自然状態を「万人の万人に対する闘争」ととらえ、抵抗権を認めなかった。自然状態のとらえ方も抵抗権の扱いも逆である。

②「ルソーは、代表者に主権を委ねる間接民主制を理想とし、一般意志の存在を否定した」
誤り。
誤答理由: ルソーは一般意志に基づく人民主権を説き、主権は代表されえないとして直接民主制を理想とした。間接民主制の理想化や一般意志の否定は正反対である。

③「ロックは、各人が自然権を主権者に全面的に譲渡すべきだと説き、結果として絶対王政を擁護した」
誤り。
誤答理由: 自然権の全面譲渡を説き結果的に絶対王政を擁護したのはホッブズである。ロックは信託と抵抗権によって権力を制限した。

④「ロックは、政府が国民の信託に反して自然権を侵害した場合、国民には政府に抵抗する権利があるとした」
正しい。
正解。ロックは政府への権力の信託という構成をとり、政府が信託に反して生命・自由・財産を侵せば国民は抵抗権(革命権)を行使できるとした。

覚えるポイント

  • ホッブズ=闘争状態・自然権の全面譲渡
  • ロック=信託と抵抗権、名誉革命・独立宣言に影響
  • ルソー=一般意志・人民主権・直接民主制

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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