PE8-016|公共・政治経済 対策問題
日本の公的年金の財政方式についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
現役世代の保険料でそのときの受給者への給付をまかなう賦課方式を基本としている
この問題のポイント
日本の公的年金が賦課方式を基本とすることを問う。世代間扶養という表現との対応がポイント。
解説
日本の公的年金は、発足当初は積立方式の要素が強かったが、インフレによる積立金の目減りや給付の充実により、現在は賦課方式を基本とする制度になっている。
賦課方式とは、現役世代が納める保険料を、その時々の受給者への給付に充てる方式であり、現役世代が高齢世代を支える世代間扶養の仕組みである。物価や賃金の変動に対応しやすい一方、少子高齢化が進むと現役世代の負担が過重になる弱点を持つ。
そのため2004年の改革で、保険料水準を固定したうえで、被保険者の減少と平均余命の伸びに応じて給付の伸びを自動的に抑制するマクロ経済スライドが導入された。また、過去の保険料の蓄積である年金積立金は、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が市場で運用し、将来の給付の補完に充てられている。
財源は保険料・国庫負担・積立金の3つであり、「全額国債」「全額消費税」ではない。
ひっかけポイント
「完全積立方式」との逆転が定番。賦課方式=世代間扶養という言い換えを見抜けるようにする。積立金の運用(GPIF)は補完的役割。
選択肢の確認
①「自分の保険料を全額積み立てて将来受け取る完全積立方式である」
❌ 誤り。
完全積立方式ではない。発足時の積立方式的要素はインフレなどで修正され、現在は賦課方式が基本である。
②「全額を国債の発行でまかなっている」
❌ 誤り。
年金給付の財源は保険料・国庫負担・積立金であり、全額国債でまかなわれてはいない。
③「財源はすべて消費税収から支出されている」
❌ 誤り。
消費税収は基礎年金の国庫負担などに充てられるが、財源のすべてではない。保険料が主要財源である。
④「現役世代の保険料でそのときの受給者への給付をまかなう賦課方式を基本としている」
✅ 正しい。
正解。日本の公的年金は、現役世代の保険料でその時の受給者への給付をまかなう賦課方式を基本とする世代間扶養の仕組みである。
覚えるポイント
- 日本の公的年金は賦課方式が基本(世代間扶養)
- 弱点は少子高齢化→2004年マクロ経済スライド導入
- 財源は保険料・国庫負担・積立金の運用収入
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。