PE8-017公共・政治経済 対策問題

政治・経済B 現代日本の経済(4) 労働と社会保障

マクロ経済スライドの説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 3

正解

少子化や平均余命の伸びに応じて年金給付の伸びを自動的に抑える仕組みである

この問題のポイント

マクロ経済スライドの機能を問う。「給付の伸びの自動抑制」という方向性を正しくつかんでいるかが判断軸。

解説

マクロ経済スライドは、2004年の年金制度改革で導入された、年金給付の伸びを自動調整する仕組みである。
従来の年金は、物価や賃金の上昇に合わせて給付額を改定してきた(物価スライド)。しかし少子高齢化で支え手が減る中、この方式では現役世代の保険料が際限なく上がってしまう。そこで2004年改革は、将来の保険料水準を固定したうえで、その収入の範囲内で給付をまかなうよう、現役の被保険者数の減少率と平均余命の伸びの分だけ、物価・賃金上昇による給付改定率から自動的に差し引く仕組みを導入した。これがマクロ経済スライドである。
この調整により、年金額は名目では増えても実質的な価値は徐々に抑制され、現役世代と受給世代の間で負担と給付のバランスが図られる。デフレ(物価下落)の時期には調整が発動されにくいという課題も指摘されてきた。少子高齢化と年金財政を結ぶ頻出の制度である。

ひっかけポイント
「物価上昇分を必ず全額反映」は従来の物価スライドの説明で、マクロ経済スライドはそこから調整分を差し引く仕組み。保険料の引き下げではない。

選択肢の確認

①「年金保険料を毎年自動的に引き下げる仕組みである」
誤り。
保険料を引き下げる仕組みではなく、保険料水準を固定したうえで給付の伸びを調整する仕組みである。

②「株価に連動して年金給付額を毎月変動させる仕組みである」
誤り。
株価に連動して毎月給付額を変える仕組みではない。積立金の運用と給付額の改定は別の仕組みである。

③「少子化や平均余命の伸びに応じて年金給付の伸びを自動的に抑える仕組みである」
正しい。
正解。マクロ経済スライドは、現役の被保険者数の減少と平均余命の伸びに応じて年金給付の伸びを自動的に抑える仕組みで、2004年に導入された。

④「物価が上がった分だけ年金給付を必ず全額引き上げる仕組みである」
誤り。
物価上昇分を必ず全額反映するのは従来の物価スライドであり、マクロ経済スライドはそこから調整分を差し引く。

覚えるポイント

  • 2004年改革で導入、給付の伸びを自動抑制
  • 調整の根拠は被保険者数の減少と平均余命の伸び
  • 保険料水準を固定し、収入の範囲で給付を調整

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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