PE8-024|公共・政治経済 対策問題
少子高齢化が経済に与える影響として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
生産年齢人口の減少により労働力が不足し、経済成長の制約や社会保障の支え手の減少につながる
この問題のポイント
少子高齢化の経済的影響を因果関係で考えさせる問題。生産年齢人口の減少が供給と負担の両面に効く点が核心。
解説
生産年齢人口(15〜64歳)は、働き手として経済を支える人口である。日本では1995年の約8700万人をピークに減少を続け、現在は約7400万人となっている。
その影響は2方向に及ぶ。第一に供給面で、労働力の不足が生産の制約となり、潜在的な経済成長率を押し下げる。人手不足は運輸・建設・介護などの分野で既に深刻である。第二に社会保障面で、保険料を納める支え手が減る一方、給付を受ける高齢者が増えるため、現役世代1人当たりの負担が重くなる。人口が減っても、高齢者の割合が高まる以上、1人当たり負担はむしろ増える。
対応策として、女性・高齢者の就業促進(高年齢者雇用安定法は70歳までの就業機会確保を努力義務化)、外国人材の受け入れ(特定技能制度)、AIやロボットによる省力化投資、そして少子化対策そのものが進められている。資料読取り問題の頻出テーマである。
ひっかけポイント
「人口減少で1人当たり負担が軽くなる」は誤り。減るのは主に支え手の側なので、負担はむしろ重くなる。給付費も自動的には減らない。
選択肢の確認
①「生産年齢人口の減少により労働力が不足し、経済成長の制約や社会保障の支え手の減少につながる」
✅ 正しい。
正解。生産年齢人口(15〜64歳)の減少は労働力不足による成長制約と、保険料を担う支え手の減少という二重の影響を経済に与える。
②「生産年齢人口が増加し、労働力は過剰になる」
❌ 誤り。
生産年齢人口は1995年をピークに減少しており、増加・過剰というのは事実と逆である。
③「高齢化が進むほど社会保障給付費は自動的に減少する」
❌ 誤り。
高齢化が進めば年金・医療・介護の給付費は増大する。自動的に減少するのは逆である。
④「人口が減少すれば1人当たりの税や保険料の負担は必ず軽くなる」
❌ 誤り。
減るのは主に支え手の側であり、高齢者の割合が高まるため1人当たりの負担はむしろ重くなる。
覚えるポイント
- 生産年齢人口(15〜64歳)は1995年をピークに減少
- 労働力不足と社会保障の支え手減少の二重の影響
- 対応は女性・高齢者の就業促進、外国人材、省力化
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。