PE7-047公共・政治経済 対策問題

政治・経済D 国際経済(2) 為替と国際通貨体制

円高が日本経済に与える影響についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

輸出企業には不利に働く一方、輸入品の円建て価格を下げ、海外旅行にも有利に働く

この問題のポイント

円高の影響を「輸出に不利・輸入に有利」という基本図式で、立場ごとに正しく判定できるかを問う問題。

解説

円高は、円の対外的な価値が上がることなので、立場によって有利・不利が分かれる。
輸出には不利である。たとえば1ドル=120円が100円になると、120万円の自動車をアメリカで同じ利益で売るには、価格を1万ドルから1.2万ドルに引き上げねばならず、価格競争力が落ちる。価格を据え置けば円での手取りが減る。このため急激な円高は輸出産業の業績悪化や、工場の海外移転による産業の空洞化を招いてきた。
輸入には有利である。1万ドルの輸入品の支払いは120万円から100万円に減り、原材料・エネルギー・食料の輸入価格が下がって物価を押し下げる。同じ理由で、日本人の海外旅行や海外留学の費用も割安になる。
逆に円安のときは、輸出と訪日観光客に有利、輸入物価は上昇と、すべてが反転する。1985年のプラザ合意後の円高不況は、この輸出不利の典型例である。

ひっかけポイント
円高で輸出品の外貨建て価格は「上がる」(競争力低下)。輸入価格の低下と物価下押しを「物価上昇」と逆にする選択肢が定番。

選択肢の確認

①「輸出企業には不利に働く一方、輸入品の円建て価格を下げ、海外旅行にも有利に働く」
正しい。
正解。円高は輸出品の外貨建て価格を引き上げて輸出に不利に働く一方、輸入品の円建て価格を下げ、海外旅行も割安にする。

②「輸出品のドル建て価格が下がるため、輸出企業には有利に働く」
誤り。
誤答理由: 円高では同じ円建て価格の輸出品のドル建て価格は上がり、価格競争力は低下する。輸出有利は円安の場合である。

③「輸入品の円建て価格が上昇し、国内の物価上昇を招きやすい」
誤り。
誤答理由: 円高は輸入品の円建て価格を下げ、物価を押し下げる方向に働く。物価上昇を招きやすいのは円安である。

④「日本人の海外旅行の費用は、円高になると割高になる」
誤り。
誤答理由: 円高では同じ円でより多くの外貨に換えられるため、海外旅行の費用は割安になる。割高になるのは円安の場合である。

覚えるポイント

  • 円高は輸出に不利・輸入に有利
  • 輸入物価の低下、海外旅行は割安に
  • 急激な円高は円高不況・産業空洞化の原因

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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