RN9-074|公共・倫理 対策問題
インターネット上の匿名性がもたらす問題についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
名前を明かさずに発信できることが責任感の希薄化を招き、誹謗中傷や無責任な情報の拡散につながりやすいが、匿名であっても発信者は特定されうるので法的責任を免れるわけではない
この問題のポイント
匿名性の負の側面(責任感の希薄化)と、匿名でも責任を問われうるという事実の両方を押さえているかを問う。
解説
インターネットでは、実名を明かさず匿名で発信できる。匿名性には、弱い立場の人が報復を恐れずに告発や相談をできるようにするなどの積極的な意義もある。
しかし同時に、自分が誰かを知られないという意識は責任感の希薄化を招きやすい。SNS上の誹謗中傷、根拠のない噂やフェイクニュースの拡散、集団での攻撃などは、匿名性が抑制を失わせることで深刻化してきた。誹謗中傷が被害者を死に追い込む事件を受けて、侮辱罪の厳罰化や、発信者情報開示の手続きを簡素化する法改正も行われた。
重要なのは、匿名は無責任の保障ではないということである。通信記録をたどって発信者は特定されうるし、名誉毀損や侮辱は民事・刑事の責任を問われる。ネットワーク上でも現実社会と同じく他者の人格を尊重するという情報倫理の基本が求められている。
ひっかけポイント
匿名なら責任を問われないという思い込みを突く問題が定番。発信者情報開示の制度により匿名でも特定・責任追及されうる。
選択肢の確認
①「匿名での発信には発信者情報の開示の仕組みも法的責任も一切及ばないため、何を書き込んでも問題にならない」
❌ 誤り。
誤答理由: 発信者情報開示の手続きが法律で整備されており、名誉毀損や侮辱は民事・刑事の責任を問われる。何を書いても問題ないという理解は誤りである。
②「インターネットではすべての利用者の実名表示が法律で義務づけられているため、匿名性の問題はすでに存在しない」
❌ 誤り。
誤答理由: インターネットの実名表示を一律に義務づける法律は日本には存在せず、匿名の発信は現に広く行われている。
③「匿名性は誹謗中傷を必ず減少させる効果を持つため、情報社会の倫理では推奨されている」
❌ 誤り。
誤答理由: 匿名性はむしろ抑制を失わせて誹謗中傷を助長しやすいと指摘されており、必ず減少させるという説明は逆である。
④「名前を明かさずに発信できることが責任感の希薄化を招き、誹謗中傷や無責任な情報の拡散につながりやすいが、匿名であっても発信者は特定されうるので法的責任を免れるわけではない」
✅ 正しい。
正解。匿名性は責任感の希薄化を招き誹謗中傷や無責任な拡散につながりやすいが、発信者情報開示の制度などにより匿名でも特定されうるので、法的責任を免れるわけではない。
覚えるポイント
- 匿名性は責任感の希薄化と誹謗中傷を招きやすい
- 発信者情報開示により匿名でも特定されうる
- ネット上でも他者の人格の尊重が情報倫理の基本
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。