RN9-076公共・倫理 対策問題

倫理D 現代の諸課題と倫理(3) 情報社会の倫理

SNS上で自分と同じ意見を持つ人々とばかりつながった結果、同じ主張が繰り返し反響し合って、自分たちの考えが世の中の多数派で絶対に正しいと思い込んでいく現象の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

閉じた空間で同じ意見が反響し合い信念が強化されるエコーチェンバーと呼ばれる現象であり、異なる意見に意識的に触れることが対策となる

この問題のポイント

エコーチェンバー現象の事例判定。同じ意見の反響による信念の増幅という仕組みを読み取れるかが問われる。

解説

事例はエコーチェンバー(反響室)と呼ばれる現象である。SNSでは、共感できる相手をフォローし、合わない相手を遮断できるため、同じ意見の人々だけの閉じた空間ができやすい。その中では同じ主張が繰り返し反響し合い、賛同だけが返ってくるため、自分たちの考えが多数派で絶対に正しいという思い込みが強化されていく。
この現象は、アルゴリズムが好みに合う情報を自動的に選別するフィルターバブルと重なり合って作用する。フィルターバブルが技術による受動的な閉じ込めであるのに対し、エコーチェンバーは同質な人間関係の選択によって生じる点に違いがある。
いずれも、極端な意見への傾斜(過激化)や社会の分断、フェイクニュースの拡散の土壌になると懸念される。対策は、自分と異なる意見や複数の情報源に意識的に触れること、自分の情報環境が偏っている可能性を常に自覚することである。

ひっかけポイント
フィルターバブル(アルゴリズムによる選別)との区別が定番論点。人間関係の同質化による反響がエコーチェンバーである。

選択肢の確認

①「多様な意見に触れるほど自分の意見に自信が持てなくなる現象であり、情報を遮断することが対策となる」
誤り。
誤答理由: エコーチェンバーは同じ意見ばかりに触れて確信が強まる現象であり、多様な意見で自信を失う現象ではない。また情報の遮断は対策として逆効果である。

②「閉じた空間で同じ意見が反響し合い信念が強化されるエコーチェンバーと呼ばれる現象であり、異なる意見に意識的に触れることが対策となる」
正しい。
正解。同じ意見の人々の閉じた空間で主張が反響し合い、信念が増幅・強化される現象はエコーチェンバーと呼ばれ、異なる意見への意識的な接触が対策となる。

③「インターネットの利用能力の差によって生じる情報格差であり、機器の普及によって解決される」
誤り。
誤答理由: 利用能力や環境の差による情報格差はデジタル・デバイドであり、意見の反響による信念の強化という事例の内容とは異なる。

④「個人情報が本人の同意なく流出する現象であり、パスワードの強化によって解決される」
誤り。
誤答理由: 事例は個人情報の流出ではなく、同質な集団内での意見の増幅について述べている。

覚えるポイント

  • エコーチェンバーは同じ意見の反響による信念の増幅
  • フィルターバブルはアルゴリズム、エコーチェンバーは同質なつながり
  • 対策は異なる意見・複数の情報源への意識的な接触

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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