RN9-075公共・倫理 対策問題

倫理D 現代の諸課題と倫理(3) 情報社会の倫理

検索サイトやSNSの閲覧履歴に基づいて、利用者の好みに合う情報ばかりが表示されるようになり、気づかないうちに自分に都合のよい情報の泡に包まれてしまう現象を指す言葉として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 3

正解

フィルターバブル

この問題のポイント

フィルターバブルという概念を、アルゴリズムによる情報の選別という仕組みとともに理解しているかを問う。

解説

検索サイトやSNSは、利用者の閲覧履歴・クリック・位置情報などをもとに、アルゴリズムが一人ひとりに合わせて表示内容を選別している(パーソナライズ)。その結果、利用者は自分の好みや意見に合う情報ばかりに囲まれ、異なる立場の情報が自然と目に入らなくなる。この状態を、情報の泡に包まれるさまにたとえてフィルターバブルと呼ぶ。活動家パリサーが警鐘を鳴らした概念である。
フィルターバブルの怖さは、選別が本人の気づかないうちに自動的に行われる点にある。自分では公平に情報を見ているつもりでも、視野が狭められ、意見の対立が深まる社会の分断の一因になると指摘される。
似た現象に、同じ意見の人同士がSNSで共鳴し合い信念が増幅されるエコーチェンバーがある。対策としては、複数の情報源に意識的に当たること、アルゴリズムの存在を自覚することなど、メディアリテラシーの実践が挙げられる。

ひっかけポイント
情報格差を指すデジタル・デバイドとの混同が定番。アルゴリズムによる情報の選別と泡への閉じ込めがフィルターバブルである。

選択肢の確認

①「メディアリテラシー」
誤り。
誤答理由: メディアリテラシーは情報を批判的に読み解き活用する能力のことであり、現象の名称ではなく、むしろフィルターバブルへの対策となるものである。

②「ユビキタス社会」
誤り。
誤答理由: ユビキタス社会はいつでもどこでもネットワークにつながる社会を指す言葉であり、情報の偏りの現象とは関係がない。

③「フィルターバブル」
正しい。
正解。閲覧履歴などをもとにアルゴリズムが情報を選別し、利用者が好みに合う情報の泡に包まれて多様な意見に触れにくくなる現象がフィルターバブルである。

④「デジタル・デバイド」
誤り。
誤答理由: デジタル・デバイドは情報通信技術を利用できる人とできない人の格差を指す言葉であり、情報の選別による泡の現象ではない。

覚えるポイント

  • フィルターバブルはアルゴリズムによる情報の泡
  • 本人が気づかないうちに視野が狭まる
  • エコーチェンバーとともに社会の分断の一因

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

RN9-074RN9-076