TK7-008地理総合・地理探究 対策問題

地理探究B 現代世界の地誌的考察(2) 現代世界の諸地域

中国の農業経営の改革について述べた文として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 2

正解

1980年代に人民公社が解体され、農家が土地を請け負って自主的に経営する生産責任制が広がり、農業生産が増加した

この問題のポイント

人民公社の解体と生産責任制の導入という、改革開放期の農業改革の流れを問う。

解説

社会主義体制下の中国では、農業は人民公社による集団経営で行われていた。しかし生産意欲が上がらず生産は停滞した。
1978年からの改革開放政策のもと、農村では生産責任制(生産請負制)が導入された。これは、農家が集団から土地を請け負い、定められた量を国などに納めれば、残りを自由に販売できる仕組みである。働いた分だけ収入が増えるため農民の生産意欲が高まり、食料生産は大きく伸びた。1980年代半ばまでに人民公社は解体された。
農村では余った労働力を吸収するため、農村部の中小企業である郷鎮企業も発展し、農村工業化の担い手となった。
この農業改革は、経済特区の設置などの対外開放と並ぶ改革開放政策の柱であり、その後の中国の経済成長の出発点となった。

ひっかけポイント
人民公社は1980年代に「解体」されたのであり、「新設・強化」と逆にする選択肢に注意。生産責任制では余剰農産物の自由販売が認められた点が核心である。

選択肢の確認

①「生産責任制は都市の国有企業のみに適用され、農業には導入されなかった」
誤り。
誤答理由: 生産責任制は農村で導入された農業改革であり、農業に及ばなかったという記述は事実と逆である。

②「1980年代に人民公社が解体され、農家が土地を請け負って自主的に経営する生産責任制が広がり、農業生産が増加した」
正しい。
正解。1980年代に人民公社は解体され、農家の請負経営と余剰農産物の自由販売を認める生産責任制が広がって生産意欲が高まった。

③「1980年代に人民公社が新たに設立され、農業の集団化がいっそう強化された」
誤り。
誤答理由: 人民公社は1950年代に作られた集団組織で、1980年代には強化ではなく解体された。方向が逆である。

④「生産責任制のもとでは、農家が農産物を市場で販売することは全面的に禁止された」
誤り。
誤答理由: 生産責任制の核心は、割当を超えた分の自由販売を認めた点にある。販売の全面禁止は制度の趣旨と正反対である。

覚えるポイント

  • 人民公社による集団農業は生産が停滞した
  • 生産責任制で農家の請負経営と余剰の自由販売が認められた
  • 農村では郷鎮企業が発展し工業化が進んだ

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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