KM-30|情報Ⅰ 対策問題
令和7年度追試 第4問 問1 Sさんは、情報の授業の研究課題のテーマを「高齢化」とした。内容を検討する中で、データを用いて高齢化と病院数との関係について調べようと考えた。Web上で公開されているオープンデータから、47都道府県それぞれの総人口と、15歳未満、15〜64歳、65歳以上の三つの年齢層の人口、面積、病院数の項目がある表のデータを作成した。 Sさんは、このデータをもとにして、各年齢層の人口と病院数との関係を調べるために、統計ソフトウェアを用いて、四つの項目のそれぞれの組合せの相関係数を調べた。その結果が表2である。 一般的に相関係数は【 ア 】ことから、表2の数値からは【 イ 】ことを読み取ることができた。空欄ア・イに入れる組合せとして最も適当なものを選べ。

解答・解説を見る
正解: 1
正答
1
問題の整理
相関係数の基本性質を確認しておきます。
- 値は必ず −1から+1 の範囲(正=一方が増えると他方も増える傾向、負=逆)
- 絶対値が1に近いほど、散布図の点が直線の近くに集まる(関係がはっきりしている)
- 読み取れるのは「傾向」まで。因果関係や、データにない情報(時間変化など)は読み取れない
この3点で、性質の記述(ア)と表の読み取り(イ)を判定します。
解き方
アの判定 (相関係数の性質):
「絶対値が1に近いほど点の集まりが直線に近づく」——これは上の性質そのもので正しい記述です。まぎらわしいのは「正の値のときは点が右上がりの直線上に並ぶ」という記述です。正でも0.3のように弱ければ点は広くばらつきます。「直線上に並ぶ」と言い切れるのは相関係数がちょうど+1のときだけで、言いすぎの誤りです。「確率を表す」「負にならない」も定義に反します。
イの判定 (表の読み取り):
病院数との相関係数は、15歳未満人口と0.97、15〜64歳人口と0.98、65歳以上人口と0.95——どの年齢層でも1に近い強い正の相関です。ここから「年齢層によらず、人口が多い都道府県では病院数も多い傾向にある」が読み取れます。
一方、「病院数は年々増えている」は年ごとのデータがないので読み取れません。「極端に多い都道府県が存在する」も相関係数だけからは分かりません(散布図が必要)。
選択肢の確認
1.○ 絶対値=直線への近さ(正しい性質)+強い正の相関=傾向(正しい読み取り)。
2.× 相関係数は確率ではない。年ごとの変化のデータもない。
3.× 「直線上に並ぶ」は+1のときだけ。個々の県の情報も読めない。
4.× 相関係数は負の値もとる。割合が全県で等しいとは言えない。
ここだけは覚えよう
相関係数は−1〜+1、絶対値が強さ、読めるのは傾向まで — 「並ぶ」「必ず」は言いすぎのサイン。