KO-A1-01|公共・政治経済 対策問題
エリクソンの発達理論における青年期の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
青年期の発達課題はアイデンティティの確立であり、大人としての責任や義務が猶予されるこの時期を心理・社会的モラトリアムと呼んだ
この問題のポイント
エリクソンの青年期論を問う問題。「青年期の課題=アイデンティティの確立」「その準備期間=心理・社会的モラトリアム」という2つの基本用語の対応で解ける。
解説
精神分析学者エリクソンは、人生を8つの段階に分けるライフサイクル論を唱え、各段階に達成すべき発達課題があるとした。
乳児期の課題は基本的信頼の獲得であり、青年期の課題はアイデンティティ(自我同一性)の確立である。アイデンティティとは「自分は何者か」「自分は社会の中でどう生きるか」についての確信を指す。
そして青年期は、職業や生き方を決める前に、大人としての責任や義務の遂行を社会から猶予されている。この猶予期間をエリクソンは心理・社会的モラトリアムと呼んだ。もともと支払い猶予を意味する経済用語の転用である。
この猶予の中でさまざまな役割を試み、自分らしさを模索するのが青年期であり、確立に失敗して自分を見失う状態はアイデンティティ拡散と呼ばれる。
ひっかけポイント
モラトリアムを「自立の完成」と逆の意味にすり替える選択肢が定番。また基本的信頼は乳児期の課題であり、青年期の課題との入れ替えに注意。
選択肢の確認
①「アイデンティティの確立は、他者との関わりを断って自分だけを見つめることによってのみ達成されるとした」
❌ 誤り。
誤答理由: アイデンティティは他者や社会との関わりの中で、さまざまな役割を試みながら形成される。孤立によってのみ達成されるという説明は誤り。
②「青年期の発達課題はアイデンティティの確立であり、大人としての責任や義務が猶予されるこの時期を心理・社会的モラトリアムと呼んだ」
✅ 正しい。
正解。エリクソンは青年期の発達課題をアイデンティティ(自我同一性)の確立とし、大人の責任や義務が猶予されるこの期間を心理・社会的モラトリアムと呼んだ。
③「青年期の発達課題は基本的信頼の獲得であり、乳児期の課題と同じであるとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 基本的信頼の獲得は乳児期の発達課題であり、青年期の課題ではない。ライフサイクルの8段階では各時期に異なる課題が設定されている。
④「モラトリアムとは、青年が経済的に完全に自立し、社会的義務をすべて引き受けた状態を指す」
❌ 誤り。
誤答理由: モラトリアムは本来「支払い猶予」を意味し、責任や義務が猶予されている状態を指す。完全な自立の達成とは正反対の意味である。
覚えるポイント
- エリクソンは人生を8段階に分けるライフサイクル論を提唱
- 青年期の発達課題はアイデンティティ(自我同一性)の確立
- 責任・義務が猶予される期間が心理・社会的モラトリアム
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。