PE9-023公共・政治経済 対策問題

政治・経済B 現代日本の経済(2) 金融と財政

家計が所得の増加分のうち8割を消費に回す(限界消費性向0.8の)経済で、政府が公共投資を1兆円増やしたとき、乗数理論に基づく国民所得の増加額の最大値として正しいものはどれか。

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正解: 1

正解

5兆円

この問題のポイント

財政支出の乗数効果の計算問題。乗数=1÷(1−限界消費性向)という式を使えるかが核心。

解説

政府が公共投資を増やすと、その支出は建設業者などの所得となり、所得を得た人がその一部を消費することで、また別の誰かの所得が生まれる。この連鎖により、国民所得は当初の支出額の何倍も増加する。これを乗数効果という。
増加の倍率(乗数)は次の式で求める。

  • 乗数=1÷(1−限界消費性向)
    本問では限界消費性向が0.8なので、乗数=1÷(1−0.8)=1÷0.2=5。よって1兆円の公共投資で国民所得は最大5兆円増える。
    1兆円の支出 → 0.8兆円の消費 → 0.64兆円の消費…という無限の連鎖の合計が5兆円になる、と考えてもよい。
    限界消費性向が大きいほど乗数は大きくなる。人々が所得増加分をよく使う経済ほど、財政政策の景気刺激効果が大きいということである。

ひっかけポイント
1兆円×0.8=8000億円としてしまう誤答が定番。乗数は1−0.8を分母にした逆数計算である。

選択肢の確認

①「5兆円」
正しい。
正解。乗数=1÷(1−限界消費性向)=1÷0.2=5であり、1兆円の公共投資で国民所得は最大5兆円増加する。

②「1.8兆円」
誤り。
誤答理由: 1.8兆円は1兆円に0.8を足したような値で、乗数は加算ではなく1−0.8の逆数として計算する。

③「8000億円」
誤り。
誤答理由: 8000億円は1兆円×0.8で、これは第一巡目の消費増加分にすぎない。無限に続く連鎖の合計は5兆円になる。

④「1兆2500億円」
誤り。
誤答理由: 1兆2500億円は1÷0.8を掛けた値で、分母は限界消費性向そのものではなく1−限界消費性向である。

覚えるポイント

  • 乗数=1÷(1−限界消費性向)
  • 限界消費性向0.8なら乗数5
  • 消費性向が大きいほど乗数効果は大きい

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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