KO8-022|公共・政治経済 対策問題
在外日本人選挙権訴訟の最高裁判決(2005年)の内容として正しいものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
在外国民の選挙権行使を比例代表に限っていた公職選挙法の規定を違憲とし、国の賠償責任も認めた
この問題のポイント
在外選挙権訴訟の結論を問う。法律の規定を違憲とし、立法の不作為について国家賠償まで認めた点が特徴。
解説
海外に住む日本国民は、かつて国政選挙で投票できず、1998年の法改正後も投票は衆参の比例代表に限られ、選挙区選挙では投票できなかった。
2005年の最高裁大法廷判決は、選挙権が議会制民主主義の根幹をなす重要な権利であることを強調し、その制限は「やむを得ない事由」がなければ許されないとした。そのうえで、通信手段の発達した現代において選挙区での投票を認めない合理的理由はないとして、公職選挙法の規定を違憲と判断した。
さらにこの判決は、国会が長期にわたり立法を怠ったこと(立法不作為)について、例外的に国家賠償法上違法になるとして、原告への賠償を認めた点でも画期的だった。判決を受けて法改正が行われ、現在は在外国民も選挙区・比例代表の双方で投票できる。最高裁の法令違憲判決の代表例として、判決内容の細部まで問われる。
ひっかけポイント
「違憲としたが賠償は認めなかった」型の選択肢に注意。この判決は立法不作為への国家賠償まで認めた点が特徴である。
選択肢の確認
①「違憲とはしたが、国家賠償の請求はすべて退けた」
❌ 誤り。
この判決は違憲判断に加えて原告への賠償を認めた点が画期的であり、賠償請求をすべて退けたのではない。
②「在外国民の選挙権行使を比例代表に限っていた公職選挙法の規定を違憲とし、国の賠償責任も認めた」
✅ 正しい。
正解。2005年の最高裁大法廷は在外国民の選挙権制限を違憲とし、国会の立法不作為について国家賠償も認めた。
③「在外国民には選挙権を保障する必要がないとした」
❌ 誤り。
判決は選挙権が議会制民主主義の根幹をなす重要な権利であることを強調しており、在外国民にも保障が及ぶとした。
④「在外国民の選挙権制限は国会の裁量の範囲内であり合憲とした」
❌ 誤り。
選挙権の制限は「やむを得ない事由」がなければ許されないとし、国会の広い裁量に委ねる判断はしなかった。
覚えるポイント
- 2005年、在外国民の選挙権制限を違憲と判断
- 立法不作為への国家賠償も認めた画期的判決
- 現在は在外国民も選挙区・比例代表の双方で投票可能
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。