PE6-043|公共・政治経済 対策問題
国債の市中消化の原則についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
日本銀行による国債の直接引受けを原則として禁止し、国債は金融市場で消化させるという原則である
この問題のポイント
市中消化の原則の内容と趣旨を問う問題。「日銀引受けの禁止=インフレ防止」という理由まで理解しているかがカギ。
解説
市中消化の原則とは、国債は民間の金融機関など金融市場(市中)で消化させ、日本銀行に直接引き受けさせてはならないという原則である。財政法第5条が日銀引受けを原則禁止している。
禁止の理由は歴史の教訓にある。政府が日銀に国債を引き受けさせれば、通貨を無制限に増発して歳出をまかなえてしまい、通貨の価値が急落して激しいインフレーションを招く。戦前・戦中の日本は日銀引受けで軍事費を調達し、敗戦後に猛烈なインフレを経験した。
この原則は財政規律の要であり、政府の資金調達に市場の目を通させる意味を持つ。
なお、日銀が金融政策としてすでに発行された国債を市場から買い入れること(買いオペ)は直接引受けとは区別され、禁止されていない。量的緩和で日銀が大量の国債を保有しているのはこのためである。
ひっかけポイント
「発行時の直接引受け(禁止)」と「市場からの買いオペ(可能)」の区別が最大の急所。理由が戦前のインフレの教訓である点も問われる。
選択肢の確認
①「国債の発行額を毎年同じにしなければならないという原則である」
❌ 誤り。
発行額を毎年同額にする原則はない。市中消化の原則は発行額ではなく消化の方法に関する原則である。
②「日本銀行による国債の直接引受けを原則として禁止し、国債は金融市場で消化させるという原則である」
✅ 正しい。
正解。財政法5条は日銀による国債の直接引受けを原則禁止しており、国債は金融市場で消化させる。戦前の日銀引受けが招いたインフレの教訓による。
③「国債は必ず日本銀行が直接引き受けなければならないという原則である」
❌ 誤り。
日銀引受けを義務とする原則は存在せず、むしろ財政法はこれを原則禁止している。
④「国債を個人にだけ販売しなければならないという原則である」
❌ 誤り。
市中消化は金融機関を含む市場での消化を意味し、個人への販売に限定する原則ではない。
覚えるポイント
- 市中消化の原則=日銀の直接引受け禁止(財政法5条)
- 趣旨は通貨増発によるインフレの防止
- 市場からの買いオペは直接引受けではない
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。