KO2-A06|公共・倫理 対策問題
イエスの教えの説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
イエスは、神の無差別で無償の愛であるアガペーを説き、『自分を愛するようにあなたの隣人を愛せよ』と隣人愛の実践を求めた
この問題のポイント
キリスト教の愛の思想を問う問題。「アガペー=神の無償の愛」「隣人愛」と、律法主義批判というイエスの立場がわかれば解ける。
解説
イエスは、1世紀初めのパレスチナで活動した。当時のユダヤ教では、神から与えられた律法(モーセの十戒など)を守ることが重んじられたが、一部の指導者は律法を形式的に守ることにとらわれ、守れない病人や貧しい人々を見下していた。
イエスはこの律法主義を批判し、律法の根本精神は愛にあると説いた。神の愛(アガペー)は、正しい者にも罪人にも太陽を昇らせるような、相手を選ばない無差別・無償の愛である。
そして人間に求められるのは、心を尽くして神を愛することと、「自分を愛するようにあなたの隣人を愛せよ」という隣人愛の実践である。「人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい」という言葉(黄金律)もその表現である。
イエスの死後、弟子たちは彼を救い主(キリスト)と信じ、キリスト教が成立した。パウロらの伝道により、キリスト教は民族の枠を超えた世界宗教へと発展していった。
ひっかけポイント
アガペーは「見返りを求めない無償の愛」であり、自己利益目的の愛とする定義のすり替えに注意。五行はイスラームの実践であり、宗教間のキーワードの入れ替えも定番。
選択肢の確認
①「イエスは、神の無差別で無償の愛であるアガペーを説き、『自分を愛するようにあなたの隣人を愛せよ』と隣人愛の実践を求めた」
✅ 正しい。
正解。イエスは神の無差別・無償の愛であるアガペーを説き、「自分を愛するようにあなたの隣人を愛せよ」と隣人愛の実践を求めた。
②「イエスは、律法を形式的に守ることこそ信仰のすべてであると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: イエスは律法を形式的に守ることにとらわれる律法主義を批判し、律法の根本精神である愛の内面化を求めた。
③「アガペーとは、自分の利益や見返りを目的として他者に尽くす愛のことである」
❌ 誤り。
誤答理由: アガペーは見返りを求めない無償の愛であり、自己の利益を目的とする愛とする定義は正反対である。
④「イエスは、信徒に信仰告白・礼拝・断食・喜捨・巡礼の五行を義務づけた」
❌ 誤り。
誤答理由: 信仰告白・礼拝・断食・喜捨・巡礼の五行はイスラームの実践であり、イエスの教えではない。
覚えるポイント
- アガペー=神の無差別・無償の愛
- 隣人愛=自分を愛するように隣人を愛せよ
- イエスは形式的な律法主義を批判した
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。