KO5-017|公共・倫理 対策問題
サルトルの実存主義の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
人間は実存が本質に先立つ存在であり、自らの選択に責任を負いつつ社会参加すべきだと説いた
この問題のポイント
サルトルの実存主義の核心を問う。実存は本質に先立つという命題の意味と、キルケゴールやニーチェら他の実存思想家との区別が鍵。
解説
実存主義は、普遍的な本質や体系ではなく、今ここに生きる個別具体的な人間の主体的な在り方(実存)を問う思想である。
20世紀フランスのサルトルは、実存は本質に先立つと述べた。ペーパーナイフのような道具は、用途(本質)が先に決められて作られる。しかし人間には、あらかじめ決められた本質はなく、まず存在し、その後に自らの選択によって自分が何であるかを作り上げていく。
人間は自由であることから逃れられず、選択の全責任を負わねばならない。サルトルはこれを自由の刑に処せられていると表現した。さらに、個人の選択は全人類への責任を伴うとして、社会の変革に主体的に関わるアンガージュマン(社会参加)を説いた。
実存主義の先駆者には、神の前の単独者を説いたキルケゴールや、神は死んだと宣言し超人を理想としたニーチェがいる。
ひっかけポイント
宗教的実存はキルケゴール、超人はニーチェで、実存主義内部の人物の入れ替えが最頻出。「本質があらかじめ決まっている」は、実存は本質に先立つという命題の正反対である。
選択肢の確認
①「人間は実存が本質に先立つ存在であり、自らの選択に責任を負いつつ社会参加すべきだと説いた」
✅ 正しい。
正解。サルトルは、人間にはあらかじめ決められた本質がなく、実存が本質に先立つとした。人間は自由の刑に処せられており、選択の責任を引き受けて社会参加(アンガージュマン)すべきだと説いた。
②「神の前に単独者として立つ宗教的実存を人生の最高段階とした」
❌ 誤り。
誤答理由: 美的・倫理的・宗教的実存の三段階を説き、神の前の単独者を最高段階としたのはキルケゴールである。実存主義内部の人物の混同。
③「神は死んだと宣言し、力への意志に生きる超人を理想とした」
❌ 誤り。
誤答理由: 神は死んだと宣言し、力への意志に生きる超人を理想としたのはニーチェである。サルトルは20世紀フランスの無神論的実存主義者。
④「人間の本質はあらかじめ決められており、自由な選択の余地はないとした」
❌ 誤り。
誤答理由: 本質があらかじめ決まっているという説明は、実存は本質に先立つというサルトルの根本命題の正反対である。
覚えるポイント
- 実存は本質に先立つ、人間は選択で自己を作る
- 自由の刑、選択の責任は全人類に及ぶ
- アンガージュマン(社会参加)、キルケゴール・ニーチェと区別
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。