RN-B6-01公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(6) 実存主義とプラグマティズム

実存主義の思想家についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

キルケゴールは、美的実存・倫理的実存を経て、単独者として神の前に立つ宗教的実存に至るという実存の三段階を説いた

この問題のポイント

実存主義の系譜を問う問題。「キルケゴール=実存の三段階」「ニーチェ=神は死んだ・超人」「ハイデガー=死への存在」「サルトル=実存は本質に先立つ」の対応で解ける。

解説

実存主義は、一般的・客観的な真理ではなく、「この私」のかけがえのない主体的なあり方(実存)を問う思想である。
先駆者キルケゴールは、「私にとって真理であるような真理」(主体的真理)を求め、実存の深まりを三段階で描いた。快楽を追う美的実存は絶望に至り、良心的に義務を果たそうとする倫理的実存も自己の無力への絶望に至る。その絶望の果てに、単独者として神の前に立つ宗教的実存において、人は本来の自己を回復する。
ニーチェは、キリスト教道徳を弱者のルサンチマン(怨恨)から生まれた奴隷道徳と批判し、「神は死んだ」と宣言した。最高の価値が失われたニヒリズムの時代に、信仰の回復ではなく、永劫回帰の人生をそれでも肯定し、自ら新しい価値を創造する超人を理想とした。
ハイデガーは人間を死への存在ととらえ、死を自覚的に引き受けることで本来の自己に立ち返るとした。サルトルは「実存は本質に先立つ」と述べ、人間は自らのあり方を自由に選び、その全責任を負うとし、社会参加(アンガージュマン)を説いた。

ひっかけポイント
ニーチェを「信仰の回復」と結びつけるのは正反対。サルトルの命題は「本質が先に与えられていない」こと、ハイデガーは「死から目を背けず引き受ける」ことが核心で、それぞれ逆転させた選択肢が定番。

選択肢の確認

①「ハイデガーは、人間は自らの死から目を背けることによって本来の自己に立ち返ると論じた」
誤り。
誤答理由: ハイデガーは、死への存在であることを自覚的に引き受けることで本来の自己に立ち返ると説いた。死から目を背けることではない。

②「キルケゴールは、美的実存・倫理的実存を経て、単独者として神の前に立つ宗教的実存に至るという実存の三段階を説いた」
正しい。
正解。キルケゴールは美的実存・倫理的実存を経て、単独者として神の前に立つ宗教的実存に至る実存の三段階を説いた。

③「ニーチェは、神への信仰を回復することによってニヒリズムを克服すべきだと説いた」
誤り。
誤答理由: ニーチェは「神は死んだ」と宣言し、信仰の回復ではなく、新しい価値を創造する超人によるニヒリズムの克服を説いた。

④「サルトルは、人間はあらかじめ与えられた本質に従って生きるほかない存在だとした」
誤り。
誤答理由: サルトルは「実存は本質に先立つ」と述べ、人間はあらかじめ定められた本質をもたず、自らのあり方を自由に選ぶ存在だとした。

覚えるポイント

  • キルケゴール=美的→倫理的→宗教的実存(単独者)
  • ニーチェ=神は死んだ・ニヒリズム・超人・永劫回帰
  • ハイデガー=死への存在、サルトル=実存は本質に先立つ

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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