KO8-001公共・倫理 対策問題

公共A 公共の扉(2) 人間としての在り方生き方

ベンサムが唱えた功利主義の考え方として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

行為の善悪は、社会全体の幸福をどれだけ増やすかという結果で判断される

この問題のポイント

ベンサムの功利主義の核心を問う。行為の結果として生じる幸福(快楽)の総量で善悪を判断する、という結果重視の立場が答え。

解説

ベンサムは19世紀イギリスの思想家で、功利主義の創始者である。彼は、人間は快楽を求め苦痛を避ける存在だと考え、快楽を増やし苦痛を減らす行為が善であるとした。
そして社会全体については「最大多数の最大幸福」を実現する行為や政策が正しいと主張した。つまり善悪の基準は行為の結果にあり、関係する人々の幸福の総量が増えるかどうかで判断される。
ベンサムは快楽を強さや持続性などで数量的に計算できると考えた(量的功利主義)。これに対し弟子のミルは快楽の質の違いを重視した(質的功利主義)。また、動機を重視するカントの義務論とは、結果か動機かという点で真っ向から対立する。この対比が公共の思想分野の最頻出テーマである。

ひっかけポイント
動機で判断するのはカントの義務論、快楽の質の差を説くのはミル。ベンサムは「結果・総量・計算可能」の量的功利主義と整理して区別する。

選択肢の確認

①「行為の善悪は、社会全体の幸福をどれだけ増やすかという結果で判断される」
正しい。
正解。ベンサムの功利主義は行為の結果として生じる幸福(快楽)の総量を善悪の基準とし、「最大多数の最大幸福」を標語とした。

②「行為の善悪は、動機が道徳法則に従っているかどうかで判断される」
誤り。
動機が道徳法則に従うかで判断するのはカントの義務論であり、結果を重視するベンサムとは対立する立場である。

③「快楽には質の差があり、精神的快楽は感覚的快楽より優れている」
誤り。
快楽の質の差を説き精神的快楽を重視したのは弟子のミル(質的功利主義)で、ベンサムは快楽を量的に計算できるとした。

④「人間は生まれながらに善悪を判断する理性を持たない」
誤り。
ベンサムは人間が快楽と苦痛に支配される存在だと捉えたのであり、理性による善悪判断の否定を主張の中心としたわけではない。

覚えるポイント

  • ベンサムは功利主義の創始者、基準は行為の結果
  • 標語は「最大多数の最大幸福」
  • 快楽を数量で計算する量的功利主義、ミルは質を重視

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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