RN6-060公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(4) ドイツ観念論と功利主義

ベンサムとミルの功利主義の比較として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

ベンサムは快楽を数量的に計算できるとし外的制裁を重視したが、ミルは快楽の質的差異を認め良心という内的制裁を重視した

この問題のポイント

功利主義の二人の代表者を対比する定番問題。量と質、外的制裁と内的制裁という二つの対比軸で整理する。

解説

ベンサムミルは、行為の善悪の基準を結果としての幸福に求める功利主義の立場を共有するが、次の二点で対比される。
第一に快楽のとらえ方である。ベンサムは快楽をすべて同質とみなし、快楽計算によって数量的に比較できるとした(量的功利主義)。これに対しミルは、精神的快楽が感覚的快楽より優れているという質の差を認めた(質的功利主義)。
第二に制裁のとらえ方である。ベンサムは刑罰などの外的制裁によって人々を最大幸福へ導こうとしたが、ミルは義務に背いたときの良心の呵責という内的制裁を重んじ、他者の幸福を願う同胞感情に道徳の基礎を置いた。
ただしミルはあくまで功利主義の枠内でベンサムを修正したのであり、功利主義そのものを捨ててカント的な義務論に転じたわけではない。

ひっかけポイント
「量のベンサム・質のミル」「外的制裁のベンサム・内的制裁のミル」という二重の対比の入れ替えが最頻出パターン。

選択肢の確認

①「ベンサムは快楽の質的差異を認め、ミルは快楽をすべて数量に還元した」
誤り。
誤答理由: 両者の対応が逆である。質的差異を認めたのはミル、数量への還元を説いたのはベンサムである。

②「両者はともに、快楽や幸福は道徳の基準にならないと考えた」
誤り。
誤答理由: 両者はともに快楽(幸福)を道徳の基準とする功利主義者であり、幸福を基準にしないという記述は両者に当てはまらない。

③「ミルはベンサムの功利主義を全面的に否定し、動機だけを重視する義務論に転じた」
誤り。
誤答理由: ミルはベンサムの功利主義を修正したのであって否定したのではなく、義務論に転じてもいない。

④「ベンサムは快楽を数量的に計算できるとし外的制裁を重視したが、ミルは快楽の質的差異を認め良心という内的制裁を重視した」
正しい。
正解。量的功利主義・快楽計算・外的制裁のベンサムに対し、ミルは質的功利主義に立ち、良心という内的制裁を重視した。

覚えるポイント

  • ベンサム=量的功利主義・快楽計算・外的制裁
  • ミル=質的功利主義・内的制裁(良心)
  • ミルは功利主義の修正であって否定ではない

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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