KO8-047公共・倫理 対策問題

公共C 持続可能な社会づくり(1) 現代の諸課題の探究

少子高齢化が賦課方式の年金制度に与える影響として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

受給者に対する現役世代の人数の比率が下がり、現役世代1人当たりの負担が重くなる

この問題のポイント

賦課方式の構造と人口動態を結びつけて考える問題。支え手と受給者の比率の変化が核心。

解説

賦課方式は、現役世代の保険料でその時々の高齢者を支える世代間扶養の仕組みである。したがってその財政は、受給者1人を何人の現役世代で支えるかという人口の比率に直接左右される。
日本では、1960年代には高齢者1人を約10人の現役世代で支える「胴上げ型」だったが、少子高齢化の進行により現在は約2人で1人を支える「騎馬戦型」となり、将来はほぼ1人が1人を支える「肩車型」に近づくと推計されている。支え手が減れば、給付水準を保つには現役世代の1人当たり負担を増やすか、給付を抑えるか、税財源を投入するしかない。
このため日本では、保険料の上限を固定したうえで、人口減少や平均余命の伸びに応じて給付の伸びを自動的に抑えるマクロ経済スライド(2004年導入)や、支給開始年齢の引き上げ、基礎年金の国庫負担2分の1などの改革が行われてきた。

ひっかけポイント
「高齢者が増えれば保険料収入が増える」は逆で、保険料を納めるのは主に現役世代。賦課方式こそ人口構成の変化に最も弱い方式である。

選択肢の確認

①「賦課方式は人口構成の変化から全く影響を受けない」
誤り。
賦課方式はまさに人口構成の変化に最も影響される方式であり、影響を受けないのは誤りである。

②「少子化が進むほど年金の給付水準は自動的に上がる」
誤り。
少子化で支え手が減れば給付水準はむしろ抑制の圧力を受ける。マクロ経済スライドは給付の伸びを抑える仕組みである。

③「受給者に対する現役世代の人数の比率が下がり、現役世代1人当たりの負担が重くなる」
正しい。
正解。賦課方式は現役世代が受給者を支える仕組みのため、少子高齢化で支え手と受給者の比率が悪化すると現役1人当たりの負担が重くなる。

④「高齢者が増えるほど保険料収入も自動的に増え、財政は安定する」
誤り。
保険料を納めるのは主に現役世代であり、高齢者の増加は給付の増加を意味する。収入が自動的に増えるという説明は逆である。

覚えるポイント

  • 賦課方式の財政は現役世代と受給者の人数比に依存
  • 胴上げ型→騎馬戦型→肩車型へと支え手が減少
  • 対応策がマクロ経済スライド(2004年導入)など

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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