RN2-B10|公共・倫理 対策問題
マズローの欲求階層説についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
マズローは、生理的欲求から自己実現の欲求に至る欲求の階層を考え、欠乏を満たそうとする欲求と、自己の可能性を発揮しようとする成長欲求とを区別した
この問題のポイント
欲求階層説の構造を問う問題。「5層の順序(低次→高次)」と「欠乏欲求と成長欲求の質的区別」という2つの軸で解ける。
解説
アメリカの心理学者マズローは、人間の欲求を5つの層からなるピラミッドとしてとらえた。下から、
- 生理的欲求(食事・睡眠など)
- 安全の欲求(危険の回避・安定)
- 所属と愛情の欲求(集団に属し愛されたい)
- 承認(自尊)の欲求(認められたい・自分を尊重したい)
- 自己実現の欲求(自分の可能性を最大限に発揮したい)
である。原則として低次の欲求がある程度満たされると、より高次の欲求が現れる。順序を逆にした説明は誤りである。
さらにマズローは、欲求を質的に二分した。下位の4つは、足りないものを外から補おうとする欠乏欲求である。これに対し最高次の自己実現の欲求は、欠乏を埋めるのではなく、自分の内なる可能性を実現し成長すること自体を求める 成長欲求であり、満たされるほどさらに高まるという特徴をもつ。人間を病理からではなく健康な成長の面からとらえたこの心理学は、人間性心理学と呼ばれる。
ひっかけポイント
階層の上下の入れ替え(承認を最下位に置くなど)と、充足の順序の逆転が定番。自己実現の欲求は欠乏欲求ではなく成長欲求である点も問われる。
選択肢の確認
①「自己実現の欲求は、生命の維持に不可欠な欠乏欲求の一つに数えられる」
❌ 誤り。
誤答理由: 自己実現の欲求は欠乏を埋める欲求ではなく、成長そのものを求める成長欲求とされる。
②「マズローは、高次の欲求が満たされてはじめて低次の欲求が現れると考えた」
❌ 誤り。
誤答理由: マズローは低次の欲求がある程度満たされてはじめて高次の欲求が現れるとした。順序が逆である。
③「マズローは、生理的欲求から自己実現の欲求に至る欲求の階層を考え、欠乏を満たそうとする欲求と、自己の可能性を発揮しようとする成長欲求とを区別した」
✅ 正しい。
正解。マズローは生理的欲求から自己実現の欲求までの階層を考え、欠乏欲求と成長欲求を区別した。
④「マズローの階層では、承認(自尊)の欲求は生理的欲求よりも低次に位置づけられる」
❌ 誤り。
誤答理由: 承認(自尊)の欲求は階層の上から2番目の高次の欲求であり、最下位は生理的欲求である。
覚えるポイント
- 生理的→安全→所属と愛情→承認→自己実現の5層
- 低次の充足が高次の欲求出現の前提
- 下位4つは欠乏欲求、自己実現は成長欲求
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。