RN6-029|公共・倫理 対策問題
社会契約説に共通する考え方の説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
国家や社会の成立を、自然権をもつ個人どうしの合意(契約)に求める考え方である
この問題のポイント
社会契約説の基本枠組みを問う問題。自然状態・自然権・契約という共通の道具立てをおさえているかが問われる。
解説
社会契約説とは、国家や社会の起源と正当性を、国家が成立する以前の自然状態を想定し、そこで人間が生まれながらに持つ自然権をよりよく保障するために、個人どうしが契約を結んで国家をつくったと説明する考え方である。ホッブズ・ロック・ルソーが代表的論者である。
この考え方の画期的な点は、国家の権力の正当性の根拠を、神や伝統ではなく、個人の合意に置いたことにある。これは、国王の権力を神からの授かりものとする王権神授説を否定し、市民革命を思想的に支える役割を果たした。
三者は自然状態の描き方や契約の内容の理解で異なるが、「個人の権利が先にあり、国家はそれに奉仕するためにある」という近代民主主義の原理を共有している。
ひっかけポイント
王権神授説(神からの権力)や国家有機体的な説明(家族の自然な拡大)は、社会契約説がまさに否定した考え方である。
選択肢の確認
①「国家は家族が血縁に基づいて自然に拡大してできたものだとする考え方である」
❌ 誤り。
誤答理由: 国家を家族の自然な拡大とみる説明は、国家を個人の意識的な合意の産物とみる社会契約説とは異なる。
②「国家は生産手段をめぐる階級闘争の産物であり、必然的に死滅するとする考え方である」
❌ 誤り。
誤答理由: 国家を階級闘争の産物とみて死滅を説くのは後のマルクス主義の国家観であり、17〜18世紀の社会契約説ではない。
③「国家や社会の成立を、自然権をもつ個人どうしの合意(契約)に求める考え方である」
✅ 正しい。
正解。社会契約説は、自然状態と自然権を前提に、個人どうしの契約によって国家・社会の成立と権力の正当性を説明する考え方である。
④「国王の支配権は神から直接授けられたものであり、人民は無条件に服従すべきだとする考え方である」
❌ 誤り。
誤答理由: 国王の支配権を神に由来させ無条件の服従を求めるのは王権神授説であり、社会契約説が否定した考え方である。
覚えるポイント
- 社会契約説=自然状態・自然権・契約で国家を説明
- 権力の正当性の根拠は個人の合意にある
- 王権神授説を否定し市民革命を支えた
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。