RN6-030公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(3) 社会契約と啓蒙

ホッブズの社会契約説の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

自然状態を「万人の万人に対する闘争」ととらえ、人々は契約により自然権を主権者に譲渡して国家をつくるとした

この問題のポイント

ホッブズの社会契約説の骨格を問う問題。闘争状態としての自然状態と、自然権の譲渡による強力な主権の設立、という流れをおさえる。

解説

イギリスの哲学者ホッブズは、ピューリタン革命の内乱の時代を生き、主著『リヴァイアサン』で社会契約説を展開した。
ホッブズによれば、人間は自己保存の欲求(自然権)を持つ。国家のない自然状態では、各人が自らの力だけで自己保存を図るため、「万人の万人に対する闘争」と呼ばれる悲惨な戦争状態に陥り、かえって誰の生命も安全でなくなる。
そこで人々は、平和を求める自然法の教えに従い、相互に契約を結んで各自の自然権を主権者に譲渡し、強大な共通権力である国家(リヴァイアサン)を設立する。人民は主権者の命令に従うことで平和と安全を得るのである。
結果として絶対的な主権を擁護する内容となったが、国家を個人の契約から説明した点で近代政治思想の出発点となった。

ひっかけポイント
平和な自然状態と抵抗権はロック、一般意志はルソー。三者の学説の中身の入れ替えが社会契約説の最頻出パターンである。

選択肢の確認

①「政府が人民の権利を侵害した場合には、人民には政府を交代させる抵抗権があると強調した」
誤り。
誤答理由: 政府への抵抗権を強調したのはロックである。ホッブズは主権者への抵抗を原則として認めなかった。

②「公共の利益を目指す一般意志に基づく人民主権を唱えた」
誤り。
誤答理由: 一般意志に基づく人民主権はルソーの学説であり、ホッブズの主権譲渡論とは異なる。

③「自然状態を「万人の万人に対する闘争」ととらえ、人々は契約により自然権を主権者に譲渡して国家をつくるとした」
正しい。
正解。ホッブズは『リヴァイアサン』で自然状態を万人の万人に対する闘争とみて、契約による自然権の譲渡と強力な主権の設立を説いた。

④「自然状態は自由で平和な状態であり、国家は財産権の保障のためにのみ設立されるとした」
誤り。
誤答理由: 自然状態を比較的自由で平和な状態とみて財産権の保障を政府設立の目的とするのはロックの学説である。

覚えるポイント

  • ホッブズ=『リヴァイアサン』
  • 自然状態は万人の万人に対する闘争
  • 自然権を主権者に譲渡して強力な国家を設立

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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