RN6-036公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(3) 社会契約と啓蒙

ルソーの政治思想についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

主権は譲り渡すことも代表することもできないとして、人民が直接立法に参加する直接民主制を主張した

この問題のポイント

ルソーの人民主権論の帰結である直接民主制を問う問題。主権の譲渡・代表の否定という原則から導かれる制度構想をおさえる。

解説

ルソーによれば、主権一般意志の行使であり、一般意志は各人が共同体の一員として自ら持つものである。したがって主権は他人に譲渡することも、議員などの代表者に代表させることもできない。
この立場からルソーは、当時模範とされていたイギリスの代議制を痛烈に批判した。「イギリス人は自由だと思っているが、自由なのは議員を選挙する間だけであり、選挙が終われば奴隷となる」(要旨)という言葉は有名である。
ルソーが構想したのは、人民自身が集会に参加して法をつくる直接民主制であった。人々は自ら定めた法に従うことで、服従と自由を両立させる。この理想は古代のポリスや小さな共和国を念頭に置いたものだが、人民主権の徹底した理論としてフランス革命や後世の民主主義思想に強い影響を与えた。

ひっかけポイント
代議制(間接民主制)を認めるのはロック、三権分立はモンテスキュー。ルソーは代表の否定と直接民主制という点で両者と区別される。

選択肢の確認

①「主権は譲り渡すことも代表することもできないとして、人民が直接立法に参加する直接民主制を主張した」
正しい。
正解。ルソーは主権の譲渡と代表を否定し、人民が直接立法に参加する直接民主制を主張した。イギリス代議制への批判は有名である。

②「イギリスの代議制を、人民の自由を最もよく実現する理想の制度として礼賛した」
誤り。
誤答理由: ルソーはイギリスの代議制を、選挙の間だけ自由で選挙が終われば奴隷になると痛烈に批判した。礼賛したという記述は逆である。

③「立法・行政・司法の三権分立を初めて体系的に提唱した」
誤り。
誤答理由: 三権分立の体系的な提唱はモンテスキューの『法の精神』の内容であり、ルソーの主張ではない。

④「強力な絶対君主に主権を委ねることが人民の平和への唯一の道だとした」
誤り。
誤答理由: 絶対君主への主権の委任はホッブズ的な考え方であり、人民主権を徹底したルソーの立場とは正反対である。

覚えるポイント

  • 主権は譲渡も代表もできない
  • イギリス代議制を批判し直接民主制を主張
  • 自ら定めた法への服従が自由と両立する

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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