RN7-038|公共・倫理 対策問題
国学者賀茂真淵の思想の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
『万葉集』の研究を通じて、男性的でおおらかなますらをぶりと、高く直き心を古代日本人の理想として見いだした
この問題のポイント
真淵=『万葉集』・ますらをぶり・高く直き心という組合せを、宣長の『源氏』・もののあはれと区別できるかを問う問題。
解説
賀茂真淵(1697〜1769年)は、荷田春満に学んだ国学の大成者の一人である。
真淵は**『万葉集』を研究し(『万葉考』)、そこに詠まれた歌風を、力強く男性的でおおらかなますらをぶりと捉えた。そして万葉の歌に表れた古代日本人の心を、天地自然のままに雄大で偽りのない高く直き心**として理想化した。
真淵によれば、後世の日本人は儒教や仏教という外来思想(からくにぶり)に染まって、この自然でおおらかな心を失ってしまった。だからこそ古典、とりわけ万葉の歌の研究を通じて、古代の精神に立ち返るべきだと説いたのである。
晩年の真淵は本居宣長と一度だけ対面し(松坂の一夜)、『古事記』研究の志を励ました。この師弟関係を通じて、国学は宣長において大成されることになる。
ひっかけポイント
真淵(万葉・ますらをぶり)と宣長(源氏・もののあはれ・たをやめぶりの評価)の入れ替えが最頻出。真淵は儒教道徳による歌の解釈をむしろ排した。
選択肢の確認
①「儒教道徳を和歌の中に読み込むことこそ、歌学の使命であると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 真淵は儒教道徳による歌の解釈をからくにぶりとして排したのであり、儒教を読み込む歌学は立場と正反対である。
②「『万葉集』の研究を通じて、男性的でおおらかなますらをぶりと、高く直き心を古代日本人の理想として見いだした」
✅ 正しい。
正解。賀茂真淵は『万葉集』研究を通じて、ますらをぶりの歌風と高く直き心を古代日本人の理想として見いだした。
③「『源氏物語』の研究を通じて、もののあはれこそ文芸の本質であると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 『源氏物語』研究によるもののあはれの文学論は弟子筋の本居宣長の説であり、万葉を重んじた真淵とは対象が異なる。
④「女性的で優美なたをやめぶりこそ、あらゆる時代の歌の理想であると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 真淵が理想としたのは男性的なますらをぶりであり、女性的なたをやめぶりを万代の理想としたわけではない。
覚えるポイント
- 賀茂真淵=『万葉集』研究・『万葉考』
- ますらをぶり・高く直き心を理想化
- 外来思想に染まる前の古代の心への復帰を説く
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。