RN7-054|公共・倫理 対策問題
福沢諭吉が晩年に唱えたとされる脱亜論の説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
アジアの旧習にとどまる隣国との連帯に見切りをつけ、日本は西洋文明国と進退をともにすべきだと主張した
この問題のポイント
脱亜論の主張の方向(アジアとの連帯の否定・西洋文明への同調)を問う問題。
解説
脱亜論は、福沢諭吉が創刊した新聞「時事新報」に1885年に掲載された社説で、福沢の執筆とされている。
そこでは、西洋文明が世界の大勢となった以上、日本はその文明を受け入れて発展するほかないとした上で、旧来の儒教的な体制にとどまり近代化の進まない清や朝鮮を「悪友」にたとえ、これらの国々の覚醒を待ってアジアの連帯によって西洋に対抗するという構想には見切りをつけるべきだと論じる。日本は「亜細亜東方の悪友を謝絶」し、西洋の文明国と進退をともにすべきである、と(要旨)。
この主張は、初期の啓蒙思想における天賦人権・万国対等の理念と対比され、近代日本のアジア認識の転換を示すものとして、後世さまざまに評価・批判されてきた。アジアの連帯を掲げた岡倉天心の「アジアは一つ」との対比で出題されやすい。
ひっかけポイント
脱亜論は「アジアの盟主」論でも攘夷論でもなく、アジアとの連帯を断って西洋文明国側に立つという主張。天心のアジア連帯論との対比が定番の出題形式。
選択肢の確認
①「日本はアジアの盟主として、西洋列強とのいっさいの外交を断つべきだと主張した」
❌ 誤り。
誤答理由: 脱亜論は西洋との外交断絶を説くものではなく、むしろ西洋文明国の側に立つことを主張した。
②「日本は西洋文明の摂取をやめ、儒教文明に復帰すべきだと主張した」
❌ 誤り。
誤答理由: 脱亜論は西洋文明の受容を前提とした議論であり、儒教文明への復帰の主張は正反対である。
③「アジア諸国と対等な同盟を結び、西洋の帝国主義に共同で対抗すべきだと主張した」
❌ 誤り。
誤答理由: アジアとの対等な同盟による西洋への対抗はむしろ脱亜論が見切りをつけた構想であり、天心らのアジア連帯論に近い。
④「アジアの旧習にとどまる隣国との連帯に見切りをつけ、日本は西洋文明国と進退をともにすべきだと主張した」
✅ 正しい。
正解。脱亜論は、近代化の進まぬ隣国との連帯に見切りをつけ、日本は西洋文明国と進退をともにすべきだと主張した。
覚えるポイント
- 脱亜論=時事新報の社説(1885年)
- アジアの悪友を謝絶し西洋文明国と進退をともに
- 岡倉天心のアジア一体論と対比される
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。