RN7-055公共・倫理 対策問題

倫理C 日本の思想(4) 近現代日本の思想

東洋のルソーと呼ばれた中江兆民についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

ルソーの『社会契約論』を漢文で訳解した『民約訳解』を刊行し、自由民権運動に理論的な基礎を与えた

この問題のポイント

中江兆民=『民約訳解』・東洋のルソー・自由民権運動という組合せを問う問題。

解説

中江兆民(1847〜1901年)は土佐出身の思想家で、岩倉使節団に同行してフランスに留学し、帰国後は仏学塾を開いてフランス流の民主主義思想を教えた。
兆民は、ルソーの**『社会契約論』を漢文で翻訳・注解した『民約訳解』を刊行した。人民主権と社会契約の思想を東洋の言葉で説いたこの書は、国会開設を求めて高揚していた自由民権運動の活動家たちに理論的な支柱を与え、兆民は東洋のルソー**と呼ばれた。
兆民は、恩恵として与えられた民権も、人民が実質を育てていけば本来の権利に成長すると考え、また晩年の『一年有半』などでは、日本には昔から哲学がないと述べて、無主義無定見な思想状況を痛烈に批判した。弟子に幸徳秋水がいる。

ひっかけポイント
『学問のすゝめ』は福沢諭吉、不敬事件は内村鑑三であり、明治思想家の代表作・事件の入れ替えが定番。兆民はルソー=フランス系民権思想の紹介者である。

選択肢の確認

①「『学問のすゝめ』を著して実学の重要性を説いた」
誤り。
誤答理由: 『学問のすゝめ』は福沢諭吉の著作であり、兆民の事績ではない。

②「キリスト教の立場から天皇制国家を批判し、不敬事件で教壇を追われた」
誤り。
誤答理由: 不敬事件で教壇を追われたのはキリスト教徒の内村鑑三であり、唯物論の立場に立った兆民とは別人である。

③「ルソーの『社会契約論』を漢文で訳解した『民約訳解』を刊行し、自由民権運動に理論的な基礎を与えた」
正しい。
正解。兆民はルソーの『社会契約論』を漢文で訳解した『民約訳解』を刊行し、自由民権運動に理論的基礎を与えた。

④「スペンサーの社会進化論を紹介し、強者による支配を正当化した」
誤り。
誤答理由: 兆民が紹介したのはルソーの人民主権論であり、スペンサーの社会進化論による強者の支配の正当化ではない。

覚えるポイント

  • 中江兆民=『民約訳解』・東洋のルソー
  • ルソーの人民主権論を自由民権運動に接続
  • 弟子に幸徳秋水

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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