RN7-052|公共・倫理 対策問題
『学問のすゝめ』における福沢諭吉の主張の説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
人は生まれながらに平等であるという天賦人権論に立ち、実生活に役立つ実学を学ぶことの重要性を説いた
この問題のポイント
福沢の天賦人権論と実学の奨励という『学問のすゝめ』の二本柱を問う問題。
解説
福沢諭吉(1834〜1901年)は明治初期の啓蒙思想家で、明六社に参加し、慶應義塾を創設した。
ベストセラーとなった**『学問のすゝめ』は、「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと云へり」という言葉で始まる。人は生まれながらに平等の権利を持つという天賦人権論の宣言である。
しかし現実には賢愚や貧富の差がある。その差を生むのは学問をするかしないかである、と福沢は続ける。ここで勧められる学問は、旧来の漢学のような虚学ではなく、読み書き算盤から地理・物理・経済に至る、日常生活と独立の営みに役立つ実学**(実際に役立つ学問)である。
一人ひとりが実学によって知徳を磨き、独立の生計を立てることが、文明社会の基礎になるとする啓蒙の書であった。
ひっかけポイント
福沢が勧めた学問は漢学・儒教ではなく実学であり、儒教的な旧学問はむしろ批判の対象だった。天賦人権の否定は福沢の立場と正反対。
選択肢の確認
①「学問は国家が統制すべきものであり、個人が自由に学ぶことを禁じるべきだと説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 福沢は個人が自由に学び独立することを重んじたのであり、国家による学問統制の主張は立場と相いれない。
②「人は生まれながらに平等であるという天賦人権論に立ち、実生活に役立つ実学を学ぶことの重要性を説いた」
✅ 正しい。
正解。福沢は天は人の上に人を造らずという天賦人権論に立ち、実生活と独立に役立つ実学を学ぶことの重要性を説いた。
③「人間の不平等は天が定めたものであるから、学問によっても変えられないと説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 福沢は人間の平等を出発点とし、現実の差は学問の有無から生じるとした。不平等を天命として固定する理解は正反対である。
④「漢学や儒教道徳の習得こそが文明開化の時代に最も必要な学問であると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: 福沢が勧めたのは実学であり、旧来の漢学・儒教道徳はむしろ実生活から遠い虚学として批判の対象だった。
覚えるポイント
- 天は人の上に人を造らず=天賦人権論
- 実学(実生活に役立つ学問)の奨励
- 『学問のすゝめ』は明治啓蒙の代表作
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。