RN8-004|公共・倫理 対策問題
ニーチェの「神は死んだ」という言葉の意味として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
キリスト教的な最高の価値が信じられなくなり、ニヒリズムの時代が到来したことを宣言した
この問題のポイント
「神は死んだ」の意味を問う。神の存在の科学的否定ではなく、ヨーロッパを支えてきた価値の崩壊=ニヒリズムの宣言である点が核心。
解説
ニーチェは19世紀後半のドイツの思想家である。「神は死んだ」という言葉は、神の存在を実験で否定したという意味ではなく、ヨーロッパ文明を支えてきたキリスト教的価値観や理性的な世界秩序への信頼が崩れ、最高の価値が無価値になるという事態を突きつけたものである。
この、生きる意味や目標が失われた状態をニヒリズム(虚無主義)と呼ぶ。ニーチェはニヒリズムの到来を時代の必然として直視し、そこから目を背けて安易な慰めにすがるのではなく、価値の転換によって乗り越えることを求めた。
その乗り越えの鍵となるのが、生の根源にある力への意志であり、同じ人生が永遠に繰り返されるという永劫回帰をなお肯定する運命愛、そして新しい価値を創造する超人の思想である。主著に『ツァラトゥストラはこう語った』がある。
ひっかけポイント
「科学的に証明」「宗教改革の話」は言葉の表面だけをなぞった誤り。神の死=既成の最高価値の崩壊=ニヒリズムの宣言、とセットで理解する。
選択肢の確認
①「神が存在しないことを科学的な実験によって証明した」
❌ 誤り。
神の不在を科学的な実験や証明によって示したという話ではなく、ヨーロッパ文明の価値の崩壊についての診断である。
②「宗教改革によってローマ教会の権威が失われたことを述べた」
❌ 誤り。
宗教改革による教会の権威の動揺は16世紀の出来事であり、19世紀のニーチェの言葉の意味とは無関係である。
③「神は死んだが、来世での魂の救済だけは残されていると説いた」
❌ 誤り。
ニーチェは来世での救済という発想自体を、現実の生を否定する弱者の道徳として退けており、救済の存続を説いてはいない。
④「キリスト教的な最高の価値が信じられなくなり、ニヒリズムの時代が到来したことを宣言した」
✅ 正しい。
正解。神は死んだとは、キリスト教的な最高価値への信頼が崩れ、生きる意味が失われるニヒリズムの到来を宣言した言葉である。
覚えるポイント
- 神は死んだ=キリスト教的価値への信頼の崩壊
- 価値喪失の状態がニヒリズム
- 乗り越えの思想が力への意志・超人・運命愛
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。