RN9-100公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(1) 青年期の課題と自己形成

ルソーは著書『エミール』の中で、青年期について「われわれは、いわば二度この世に生まれる。一度目は存在するために、二度目は生きるために(要旨)」と述べた。この第二の誕生という言葉の意味の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

身体的な誕生に対して、青年期には自我にめざめ、精神的に新しく自分として生き始めるという意味

この問題のポイント

ルソーの第二の誕生の意味を問う。身体の誕生と精神の誕生の対比を読み取り、青年期の自我のめざめと結びつける。

解説

資料はルソーが教育論『エミール』で述べた「第二の誕生」の要旨である。一度目の誕生が母から生まれる身体的な誕生であるのに対し、二度目の誕生とは、青年期に自我にめざめ、自分の考えや感情を持つ独立した人間として精神的に生き始めることを意味する。
青年期には、身体の急激な変化(第二次性徴)とともに、自分を見つめるもう一人の自分が現れ、それまで従ってきた親や大人の価値観を問い直すようになる。親からの精神的な独立を目指すこの動きは心理的離乳(ホリングワース)と呼ばれ、大人への批判や反抗が強まる時期は第二反抗期と呼ばれる。
またレヴィンは、子どもの集団にも大人の集団にも完全には属さない青年を**マージナル・マン(境界人)**と呼んだ。第二の誕生・心理的離乳・第二反抗期・境界人は、青年期の自己形成を説明する基本用語としてセットで押さえたい。

ひっかけポイント
第二の誕生を肉体の生まれ変わりや記憶の喪失と結びつける誤答が定番。精神的な自我のめざめという比喩として理解する。

選択肢の確認

①「青年期には親の人格をそのまま受け継いで、親と同一の人生を歩み始めるという意味」
誤り。
誤答理由: 青年期はむしろ親の価値観を問い直して精神的に独立していく時期(心理的離乳)であり、親と同一の人生を歩み始めるという説明は正反対である。

②「身体的な誕生に対して、青年期には自我にめざめ、精神的に新しく自分として生き始めるという意味」
正しい。
正解。第二の誕生は、身体的な誕生に対して、青年期に自我にめざめ、独立した精神を持つ人間として新しく生き始めることを意味するルソー『エミール』の言葉である。

③「青年期には記憶がすべて失われ、乳児と同じ状態から人生をやり直すという意味」
誤り。
誤答理由: 第二の誕生は精神的なめざめの比喩であり、記憶の喪失や人生のやり直しを意味するものではない。

④「青年期に肉体が一度死んで、別の肉体に生まれ変わるという意味」
誤り。
誤答理由: 肉体の生まれ変わりという理解は比喩を文字どおりに取り違えたものであり、ルソーの趣旨とは異なる。

覚えるポイント

  • 第二の誕生は『エミール』のルソーの言葉
  • 青年期の自我のめざめ=精神的な誕生を指す
  • 心理的離乳・第二反抗期・境界人とセットで覚える

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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