RN2-B15|公共・倫理 対策問題
現代の青年期についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
現代では、就学期間の延長などにより青年期が長期化し、大人への移行の時期があいまいになる傾向が指摘されている
この問題のポイント
青年期の歴史的変化を問う問題。「伝統社会=通過儀礼で短い移行」「現代=長期化・移行のあいまい化」という対比の方向がわかれば解ける。
解説
青年期の長さは、社会のあり方によって変わる。伝統的な社会では、成人式などの通過儀礼(イニシエーション)を境に、子どもは短期間で大人の成員と認められた。長い青年期はそもそも存在しなかったのである。
近代社会では、産業化に伴って長い教育が必要になり、大人になるための準備期間としての青年期が出現した。そして現代では、進学率の上昇による就学期間の延長、就職や結婚の晩期化などにより、青年期はいっそう長期化している。どこからが大人なのかを画する明確な区切りが失われ、大人への移行があいまいになったことが現代の特徴である。モラトリアムの延長を積極的に楽しみ、大人になることを先延ばしする青年像は「モラトリアム人間」とも呼ばれた。
ただし、青年期が長くなっても、アイデンティティの確立という課題が消えたわけではない。むしろ選択肢の多様化によって、自分の生き方を自ら選び取る課題は重くなっているといえる。なお日本では2022年から成年年齢が18歳となり、大人への移行の制度的な区切りも変化している。
ひっかけポイント
伝統社会と現代の関係を逆転させた選択肢(伝統=長い、現代=消滅)が定番。長期化はアイデンティティ課題の消滅ではなく、むしろ模索の長期化を意味する。
選択肢の確認
①「伝統的な社会では青年期が非常に長く、現代社会では青年期はほとんど存在しない」
❌ 誤り。
誤答理由: 伝統的な社会では通過儀礼で一気に大人となり長い青年期はなかった。現代に青年期がないという説明もあわせて正反対である。
②「現代では、就学期間の延長などにより青年期が長期化し、大人への移行の時期があいまいになる傾向が指摘されている」
✅ 正しい。
正解。現代では就学期間の延長などにより青年期が長期化し、大人への移行の時期があいまいになる傾向が指摘されている。
③「現代の社会では、通過儀礼によって大人への移行の時期が世界中で一律に明確化している」
❌ 誤り。
誤答理由: 通過儀礼による明確な移行は伝統的な社会の特徴である。現代ではむしろ移行の区切りがあいまいになっている。
④「青年期の長期化に伴って、アイデンティティ確立という発達課題は消滅したとされる」
❌ 誤り。
誤答理由: 青年期が長期化してもアイデンティティ確立の課題は消滅せず、選択肢の多様化によってむしろ模索が長く重くなっている。
覚えるポイント
- 伝統社会=通過儀礼で一気に大人へ(青年期なし)
- 現代=就学期間の延長などで青年期が長期化
- 移行があいまい化してもアイデンティティ確立の課題は残る
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。