RN8-005公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(6) 実存主義とプラグマティズム

ニーチェが説いた超人の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

ニヒリズムの時代に、力への意志に基づいて新しい価値を自ら創造して生きる存在

この問題のポイント

ニーチェの超人の内容を問う。既成の価値に頼らず、自ら新しい価値を創造する存在という点が判断の軸。

解説

ニーチェは、「神は死んだ」あとのニヒリズムの時代を生きる人間の理想像として超人を示した。超人とは超能力者のことではなく、神や既成の道徳といった外部の支えを失ってもなお、生の根源にある力への意志に従って、新しい価値を自ら創造していく存在である。
超人の思想と結びつくのが永劫回帰である。世界は目的も進歩もなく、同じことが永遠に繰り返されるだけだとするこの考えは、人生の意味を根こそぎ奪いかねない。しかし超人は、その繰り返しの人生を「これが人生だったのか、さらばもう一度」(要旨)と丸ごと肯定する。この態度が運命愛である。
自分の運命を恨まず、与えられた生を積極的に引き受けて愛するこの生き方は、弱者の道徳にすがる生き方の対極にある。『ツァラトゥストラはこう語った』で超人の思想が語られる。

ひっかけポイント
単独者はキルケゴール、限界状況における超越者との出会いはヤスパースの用語。実存主義内部の人物と概念の対応の入れ替えが最頻出のひっかけ。

選択肢の確認

①「死や苦悩などの限界状況において超越者と出会う実存」
誤り。
限界状況で超越者と出会う実存はヤスパースの思想であり、超越者に頼らず価値を創造する超人とは異なる。

②「あらゆる欲望を断ち切って心の平静の境地に達した存在」
誤り。
欲望を断って解脱に至る境地は仏教的な理想であり、生の力強さを全面的に肯定する超人の思想とは対極にある。

③「ニヒリズムの時代に、力への意志に基づいて新しい価値を自ら創造して生きる存在」
正しい。
正解。超人とは、ニヒリズムの時代に力への意志に基づいて新しい価値を自ら創造して生きる、ニーチェの理想の人間像である。

④「神の前にただひとり立って信仰に生きる単独者」
誤り。
神の前にただひとり立つ単独者はキルケゴールの概念であり、神の死を宣言したニーチェの超人とは正反対の方向を向いている。

覚えるポイント

  • 超人=力への意志により新しい価値を創造する存在
  • 永劫回帰の人生をなお肯定する態度が運命愛
  • 主著は『ツァラトゥストラはこう語った』

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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